自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

SNS・ブログの遍歴

●各種掲示

 

最初は、いわゆる掲示板を閲覧するだけだったし、書き込みもほとんどしたことがなかった。2ちゃんねる時代には掲示板そのものから検索してスレッドを探したりもしたが、5ちゃんゃんねるになってからはまとめ記事を見ればいいやという程度になってしまった。

 

ニコニコ動画も個人的にはそんなに興味がない。というか、完パケ作品に別の人間が文字情報を挿入すること自体、嫌いなので(スーパーだらけの日本のテレビ番組が嫌いな理由でもある)、単なる視聴者の感想、場合によっては揶揄するコメントを映像にかぶせる行為なんてのは、その作品に対する冒涜だと思っている。

 

最初にそうした世界に能動的に入りこんだのは、ZZNメールとかいうサービスのフリーアドレスをゲットし、それ経由で何かの掲示板みたいなもので交流しようと試みたことだと思う。

まぁ、下心満載で、女子高生だかなんだかとアドレスを交換し、うまくいけばみたいな動機だったのだと思う。でも、1回だかなんだか、メールのやりとりをして、相手のリアクションが薄かったから、それ以降は全く進展させなかったし、このZZNメール自体、容量が少なくて使いものにならなかったから、Yahoo!メールのアドレスを作ってからは使わなくなったし、気づいたら、このアドレスも無効になっていたしって感じだった。

 

mixi

 

本格的にSNSやブログの世界に足を踏み入れたのは、多くの人と同様、mixiだと思う。でも、招待制だったから、いわゆるフォロー/フォロワー(FF)の関係になったのは職場で特に交流のある面々ばかりだったし、FF外の人から閲覧された形跡はあっても、その人たちとFFの関係になることもなかったので、正直、ブログのようなものを書いても、ほとんどマスターベーションみたいなものだった。

また、ちょっとしたグチのようなものを書くと、それが実世界でもすぐにギクシャクした関係になってしまうし、自分の嗜好やプライベートが職場に周知されてしまうので、正直、やっていて面白いのかどうか疑問にさえ感じていた。

 

それでも、このmixiの中で自分が当時、就いていた番組の担当コーナーにちなんだコミュニティのページを作ったりもしてみた。

 

それは、その日、番組で取り上げる話題やニュース、あるいは、いわゆる“今日は何の日”にちなんだ楽曲をBGMに番組と提携しているホテルのフィラー映像を流すというコーナーだった。

 

特にトピックがない時は、最新ヒットチャート首位曲とか、何年前の全米ナンバー1ヒットみたいなものをかけていた。

 

コレの選曲が結構、視聴者からは好評だったので、コミュニティを立ち上げ、連日、選曲理由とその楽曲にまつわるうんちくを語っていたのだが、結局、そのコーナーが終わるまでに、そのコミュニティに登録したのは自分以外のスタッフが1人いただけだった。全然、視聴者も反応してくれなかった…。

 

そして、mixi自体がオワコンになってしまい、何年もアクセスすらしない状況になってしまった。

 

Twitter

 

いまだに続いているのがコレだろうか。多くのユーザーとは異なり、本名でアカウントを開いているとはいえ、誰も知らないような人間をよく450人もの人間がフォローしているなと感謝しかない。

基本、フォローしてきた人に対しては、明らかに偏った思想の人とか、投資などビジネス的な勧誘目当てのもの、自らの意見は述べずリツイートばかりしているアカウントなんてのを除けばフォローバックすることにしているし、相手がフォローを解除すれば、こっちもそれに応えて解除している。

 

フォローを解除する人ってのは、こんなアカウントじゃなかったって思ったのが要因だろうね。何しろ、映画(邦画・洋画・アニメ問わず)・音楽(邦楽・洋楽問わず。アイドルやアニソン、ジャズ、クラシックなども含む)・アニメ(国産のみならず、ディズニーやアート系などの海外作品も含む)・声優・政治・経済・国際情勢など何でもかんでも呟くし、与党も野党も批判するから、ある呟きだけ見て仲間だと思った人は、別の呟きを見て、期待を裏切られたと思うんだろうね。

アイドルアカだと思ったら、政治批判しているとか、反自民アカだと思っていたのに山本太郎を批判しているとか、そういうので嫌になるんだろうね。 

 

そんな一つのテーマでしか呟かないなんてアカウントの無駄遣いだとしか思えないんだけれどな…。

中にはウヨ路線とパヨ路線を別アカで呟いているとウワサされる人もいるくらいだし、日本は“この道何年”みたいなのを絶賛するから、色んな路線を行ったり来たりするのは好かれないんだろうね。おかげで、ネトウヨにはパヨク扱いされ、パヨクにはネトウヨ扱いされてしまう…。

 

それにしても、一時期、一気にフォロワーが増えたが、アレはなんなんだったんだろうか?フォロー/フォロワーを増やしたい人がとりあえず、何かのきっかけで浮上してきた自分のアカウントをフォローしたってことなのかな?

 

ちなみに、フォロワーの中でリアルで知っている人間は現在は3人しかいない。まぁ、素性を明かさず、こっちの弱点を探るためにフォローしている人はいるかもしれないが…。

ちなみに、4年数ヵ月前にはもう1人いたけれど、こっちの“熱が出てダルい”みたいな呟きに対して、“自分は鍛えているので風邪はひきません”なんていうリプを返してきたので、頭が来て、そいつとは縁を切った。

ちなみに、そいつは社会保険労務士だ。社労士って、こういう性格の連中が多いんだよね。全然、労働者の味方ではない。そりゃそうだよね。社労士に報酬を払うのは労働者ではなく企業だからね。士業なんて、本当、クソな奴ばかり!

 

Facebook

 

結局、“友達”としてつながっているのは、知り合いもしくは知り合いの知り合いみたいな人か、クリック詐欺みたいなものに誘導したい連中ばかりだし、しかも、仕事関係でつながっている人間にしろ、同級生など仕事外の関係の人間にしろ、利害関係でゴマすりたい相手には“いいね”をするけれど、そうでもない奴はスルーしとけばいいやみたいな感じになっているのが明白化されているので、本当、嫌な感じ。

 

しかも、中高年が多いから、上から目線でコメントを付けてくるのが多いしね。なので、そういうのに嫌気がさして投稿するのをやめてしまった。

まぁ、仕事柄、メディアや著名人の公式コメントなどのチェックをするためにアカウントは残しておいた方が良いと思っているので、退会はせずにいるが。

 

Instagram

 

そもそも、リア充な生活をしていないから投稿するネタもなく、たまに、風景とか食べたものの写真とかをコメントを付けずにアップしていた。しかし、ほとんどフォロワーも増えないので、こちらも投稿するのをやめてしまった。

そして、こちらも、仕事柄、著名人の投稿をチェックするためにアカウントを残している。

 

Wix

ホームページというか、ブログというか、そういう個人ページをWixで作成してみた。テレビ番組のスタッフとして上から言われた原稿や台本を書くのではなく、自分のやりたい内容で記事を執筆し、それで収入を得たいので、執筆依頼の参考になるサンプル提供の場として開設した。

しかし、2年弱の間に400本の記事をアップしたが、ほとんどの記事が数回閲覧されただけで、ほとんど、意味がなかった。

当然、そのホームページに記入しておいたメールアドレスに連絡が来ることもなかった。なので、投稿するのをやめた。

 

はてなブログ

 

1日に1回もアクセスされないこともあったりするが、Wixに比べればアクセスされた方かな。とはいえ、1年9ヵ月ほどの期間で500記事を投稿し、トータルのアクセス件数が1万3千台だから、あまり、効果はあるとは思えない。なので、離脱することを決意した。結局、有料版で記事を書かないと拡散しないんだろうね。それって、養成所みたいなところに入っている俳優がレッスン料を出して映画に出させてもらうようなもので、限りなく詐欺だと思うんだよね。

 

●note

 

個人情報流出問題もあったので信用はしていない。そして、投稿者をクリエイターと呼んでおきながら、全然、こちらの収入にはならない。

投稿者をクリエイターと呼ぶということは、それなりに労を割いて記事を投稿すれば、編集側から記事執筆の依頼が来るのではないかと期待していたが、はじめてからの1年5ヵ月ほどの間に編集側からのアプローチはなかった。また、編集以外の人間からも執筆以来はなかった。

結局、編集側からすると、noteでは自分で記事に値段をつけられるから、有料で記事を販売し、そのわけ前を上納する人以外の存在、つまり、無料で記事をアップしている人はどうでもいいってことなんだろうね。だから、無料記事を拡散する気はないってことか。

また、編集以外の人間もただで読めるからアクセスするのであり、投げ銭をしてまで読みたいとか、ギャラを払ってまで無名の人間に記事を書かせたいとは思わないってことなんだろうなと実感する。

でも、Twitterと連携して告知すると、はてなブログを遥かに上回るアクセスがあるんだよね。“スキ”をつけられるなどリアクションを得られる回数もはてなブログより遥かに多い。なので、現時点では、一番投稿する意味のある媒体になっている。

 

Amebaブログ

 

アカウントを開設してはいるものの、現時点では何も投稿していない。たまに、自分が時々利用しているマッサージ店のブログを閲覧するくらい。ただ、今後、活用しようとは画策している。

 

●映画board

 

編集が承認しないと記事がアップされないというシステムで、いつまで経っても一度も記事がアップされないので、投稿するのをやめてしまった。

結局、編集の好むような記事しかアップされないってことでしょ。好かれるのは、宣伝記事みたいなものか、炎上狙いのもの。要は内容に関係なく金になるものってこと。

映画などに関する、評論やリサーチなんて、これっぽっちも求めていないというのが分かり、投稿をやめることにした。

 

以上が自分のSNSやブログの遍歴である。

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墨田区東向島なつめ公園の騒音問題(続報)

連日、墨田区東向島6丁目にある“なつめ公園”に暴徒と化した小学生の集団が押し寄せている。2月に墨田区役所に対処を要請した際には、近隣の小学校を通じて、保護者などにお達しがいったようで、一瞬、暴徒化した小学生が来園することはなくなった。しかし、それはほんの一瞬だった。数日後にまた彼らは現れるようになった。

 

緊急事態宣言下で区役所が通常の帰りましょうチャイムとは別にアナウンスをしていた時だろうと、緊急事態宣言が解除された後だろうと関係なく彼らは現れたし、帰りましょうチャイムが鳴っても騒ぎをやめることはなく、騒ぎ方は連日エスカレートしている。

 

緑のおじさんのような人が定期的にパトロールに来ているようだが、この人は本当に見ているだけで何も注意しない。明らかに危険な遊び方をしているのに。

 

数日前には、一人が金属バットを持って、別の子を追い回していた。しかも、園内の至る所を叩きながら。その追い回されていた子がケガをしたり、園内の遊具が破壊される可能性もあるのに、緑のおじさんらしき人は何も言わない。

 

おそらく、注意すると彼らの親からクレームが来て吊るしあげられるから何も言わないのだと思う。

 

だから、金属バットで他の子を叩いた瞬間を見たとか、遊具を破壊した瞬間を見たという決定的な状況がない限り注意できないのだと思う。

 

何故、そうなるのかというと、子どもを注意すること=子ども嫌いの老害の行為とみなされる風潮があるからだと思う。

 

そのせいで、近隣住民を含む大人たちは何も注意できなくなってしまっている。しかも、今の子どもはずる賢いから、仮にそんな風潮をものともせずに注意してきた大人がいたとしても、親や学校、警察などに“不審者に乱暴された”と言ってしまえば、自分たちは悪くなくなることが分かっている。しかも、その注意してきた大人は犯罪者扱いされて、世の中から抹消されてしまうことも分かっている。当然、大人たちはそうなるのを恐れている。なので、誰も彼らを注意することができない。

 

子どもや親子連れのやることを注意するのは、子ども嫌いのやることとか、子育てに理解のない古い考えの連中のやることみたいに言ってしまえば、何をやってもOKみたいに勘違いしているのが本当に多い。

 

そのせいで、近隣住民は注意できなくなっているんだよね。

 

そして、こういう子どもや親子連れのやることを批判するのは老害とか、子育てに理解のない男の考えみたいな主張をする人たちって、地方出身者が多いんだよね。都会地の公園で遊んだ経験がないから知らないんだろうね。

 

昔から東京23区の住宅街にある公園と呼ばれる施設は、ボール遊びをしたりする場所ではないんだよ!

 

別に子どもが嫌いなわけでもないし、子どもに遊ぶなと言っているわけでもないんだよ!

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砕け散るところを見せてあげる

それにしても、清原果耶出演映画の公開が相次いでいるな…。

映画館の営業が休止された去年の緊急事態宣言の影響で(これだけ、感染状況が収まっていないのだから、今年の緊急事態宣言でも映画館やライブハウスなどの営業は休止させるべきだったと思う)公開が延期になっていた作品が今年になって相次いで公開されているという部分もあるとはいえ、去年の9月以降で6本目の公開作品だし、年内には少なくとも2本の公開が待機している。

さらには、5月からは彼女にとって3本目の朝ドラ出演作品にして、初のヒロイン(主人公)役である「おかえりモネ」も放送される。

間違いなく、今売り出し中の若手演技派女優であることは間違いない。

まぁ、朝ドラを含むNHK作品のみならず、民放ドラマにもコンスタントに出ているし、映画の出演本数も多い割にはイマイチ、一般の知名度が低い気はするが…。

 

そして、清原ちゃん出演作品って、傑作もしくは佳作と呼べる作品が多いんだよね。それは、単独主演だろうと、W主演だろうと、助演だろうと変わらない。

去年9月以降に公開された6本で一番出来が悪いのは個人的には、彼女がちょっとしか出ていない「花束みたいな恋をした」だと思っている。

世間的には絶賛されているようだが、リアルなサブカル厨やオタク、マニアからすれば、あの作品のサブカル描写はいかにも、田舎者が憧れる東京の西側みたいな感じで好きになれなかったな。

次にダメだなと思ったのは、公開前の注目度で見れば、最もメジャーな作品だった「望み」かな。これは助演だった。そういえば、「望み」で父親役だった堤真一は、「砕け散る」では別のキャラの父親役で出ていた。

 

あとの4本に関しては、単独主演の「宇宙でいちばんあかるい屋根」が佳作。声優としてヒロインを演じたアニメ映画「ジョゼと魚と虎たち」が年間ベスト争いするレベルの名作。

 

そして、W主演の「まともじゃないのは君も一緒」と助演の本作が傑作って感じかな。

 

本作では、主人公の同級生の妹役(ヒロインの同級生役)だったが、優等生な部分とチャラい部分が同居しているキャラを演じていて、なかなか面白かった。「まともじゃない」でコメディ演技もいけることは証明されたので、今後もこういう明るい面を見せて欲しいなとは思う。

 

本作の主演、中川大志とは「ジョゼ」で共演しているし、朝ドラ「なつぞら」でも義理の兄妹役として共演しているから、息のあった演技ができるんだろうね。2人の共演シーンは重苦しい描写も多い本作において、清涼剤的な存在にもなっていたし。

 

それにしても、本作のかなりの部分を占めていたいじめの描写は見ていて辛かった。本当、これまでの自分の身に起きた色々なことを思い出してしまった。

 

  • 小学生の時、太っているから汗をかいて気持ち悪いと言った同級生(平均よりちょっと体重があっただけで、どちらかというと骨太のせいだったんだけれどね)

 

  • 小学生の時、家庭科の授業で使う道具などを便器に捨てた同級生

 

  • 中学生の時、こっちを気持ち悪いグループにカテゴライズした女子

 

  • 高校生の時、そっちから喧嘩を売ってきておきながら、こっちが反撃したら、こっちが悪者のように担任に吹聴し、こっちを停学寸前にまで追い込んだ葛飾区議のクソ息子

 

  • チーフAD時代、こっちを除け者にしようとした他のAD。まぁ、女子ADに恋愛感情を抱いていたことで避けられたのだろうが

 

  • どの番組にもいるが、お気に入りのディレクターやADのやることは何でも絶賛するのに、そうでない人間がやると酷評しかしないプロデューサーやキャスター、先輩ディレクターなど

 

  • 番組の忘年会や打ち上げに自分だけを呼ばなかったクソプロデューサー

 

  • 局員でもプロダクション社員でもないのに色々と意見を言うのが気に食わないという理由でこちらをパワハラの加害者扱いにして追い出しやがった局員

 

本当、いじめやパワハラ、嫌がらせの類を受け続けてきた人生だった…。

 

その一方で、加害者側になったこともある。というか、自分も迫害されるのが嫌で同調するという典型的なやつだが…。

 

  • 小学生の時、家が貧しいということでバイ菌扱いされていた女子。今思うと、結構、美人だし、グラマラスだし、大人になってモテるようになったんじゃないかなって気がする

 

  • 小学生の時、兄弟姉妹が多くて貧しいために2番目のバイ菌扱いされていた女子。この娘も今思うと、大人になると美人扱いされる容貌だったな

 

  • この2人に比べると、そこまでではなかったが、この2人と仲良かった女子も似たような扱いを受けていたな…。ちなみに、当時、自分の家から一番近い所に住む同級生が彼女だった。全ての同級生の自宅に徒歩で行ける東京23区には幼なじみという概念はないが、あえてそういう存在は誰かと聞かれたら彼女になるのかな。一時期、彼女は自分に好意を抱いていたんだよね…。別に好きな娘がいたし、同級生女子と仲良くしているのを男の同級生に見られるのも嫌だから、結構、冷たい扱いしていたな…。そして、その後、彼女は引っ越していったが、その引っ越し先でいじめられているという相談を受けたんだよね。“蛇と呼ばれて気持ち悪がれている”とか言っていたかな。でも、面倒くさいことに巻き込まれるのは嫌だし、聞き流してしまったんだよね…。それからしばらくして、同窓会で再会した時は結婚していたんだよね…。今思うと、Coccoみたいなルックスだったから、大人になればそりゃモテるよねって感じで、冷たくしたことを後悔していたりする…

 

そんな、色々なことを思い出してしまう作品だった。

 

しかも、本作のヒロインは途中からは同級生からのいじめだけではなく、父親からの虐待も受けていることが分かるから、本当、どんよりした気分になるんだよね…。

 

でも、この作品はそうしたいじめや虐待の問題を描いただけの作品ではなかった。

 

自分たちを攻撃する連中の単なるメタファーとして言及されていただけのはずのUFOがビジュアル化されて描かれているしね。しかも、視覚効果や音響にもそれなりの予算が当てられている。水難にあった人を救う“父親”の描写もきちんと描かれていて、しょぼい画にはなっていない。

 

さらに、このヒロインを虐待していた父親は単なる毒親ではなく、サイコな面というか犯罪者の面を見せてくる。これにはビックリ。父親役・堤真一のサイコ演技は絶品だった。

 

一体、自分の見ている映画のジャンルはなんなんだろうか?いじめや虐待を受けている少女と彼女を支援する先輩や同級生との恋愛や友情を描いた作品だと思っていたのに、この展開は何?となってしまった。

 

そして、見ているうちに最も違和感を増していく要素としてあげられるのが母親役の原田知世の存在だった。

“アレ?主人公の母親が原田知世じゃないのか?あの原田知世は別の時代の母親なのか?でも、主人公の母親とそんなに年齢差はないはずだよな?”とか色々な疑問がわいてくる。

その疑問に対する答えが、終盤になって明らかになるのだが、どう考えても時間軸的につじつまが合っていないんだよね。

まるで、デヴィッド・リンチ監督作品のように、意図的につじつまを合わせていないようにも感じてしまった。

 

でも、後半のポカーンとしてしまった所や、つじつまの合わない展開も含めて、本作が傑作であることには変わらないと思う。

そして、ヒロイン役・石井杏奈とその同級生役・清原ちゃんの可愛さは必見だ。

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フラガール- dance for smile -

ずっきー目当ての鑑賞なのに、乃木坂モバイルの先行販売でチケットを入手してしまって申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 

ところで、コロナ禍になってからのコンサートや演劇ではチケットにグッズを付けて販売するケースが増えている。

それは、会場でグッズを販売すると行列ができる=密になるので批判を恐れて避けているのと同時に、ネット通販のみでの販売ではそれほど捌けないってことなんだろうなと思う。

なので、グッズ付きチケットを購入すると良席が用意されるケースが増えてきた。中には、グッズ付きのチケットを買ったのに、スタンド席だったこともあったけれどね。

 

そして、本作のチケットを発券したらC列と書いてあったので、“ラッキー!”と思った。でも、よくよく座席表を見るとシアターコクーンにはA席の前に特別席(X席)が3列あるので、実際は6列目だった。まぁ、それでも十分に良席だけれどね。

 

それにしても、このご時世なのに、全席開放販売しているんだから、日本の芸能界って世界で一番危機感ないよねって思う。まぁ、五輪を中止したくないから、イベントの類は通常運行にして、五輪開催は問題ないアピールをしたいんだろうね。逆に観客の方が冷静だよね。前方の席でも空席になっているところがあったしね(=来場取りやめ)。

 

朝ドラ「おちょやん」の主人公は、観客は戦時下でそれどころではないのに、自分たちが公演できないのはおかしいとブーブー文句を言っていたが、日本の演劇人というのは昔から自分勝手な人種なんだろうね。

もう完全にコロナは風邪モードになっていて、普通に複数回カーテンコールをやっているしね。去年の秋頃は1回しかやらないとか自重していたのにね。

 

公演自体は非常に感動的で良かった。映画版を公開当時に見た時はここまで感動しなかったのに…。

それから、特に感心したのが主人公の親友を演じていたずっきー。演技うまいな!今後の演技仕事に期待だな!というか、途中までは主人公より目立っていた。

それにしても、主人公は乃木坂、親友はAKB。それ以外にもラスアイや劇団4ドル50セントのメンバーも出演しているのに、秋元康企画じゃないんだな…。

そして、改めて思う。本当、ずっきー可愛いな!

 

ただ、マイクノイズが目立ったのは残念だった。最近、舞台ではヘッドセットマイクをつけて演技をするのが当たり前になったけれど、結局、それだけ、声量のある役者が減ったし、人気俳優やアイドルを起用するとなると小劇場での芝居というわけにもいかないから、後部座席にまで音声を届けるとなるとヘッドセットが必要ってことなんだろうね。でも、装着状態が視界に入ると現実に引き戻されてしまうから個人的には好きではないな。

 

ところで、この「フラガール」という作品は福島が舞台だが、本作を見ると福島気質ってのがよく分かるよね。

本作の舞台となった1960年代の福島の人たちが、既に時代には合わなくなってしまった石炭にしがみつき、新しいことをやろうとする人を邪魔しようとする描写なんて、嫌でも福島第一原発事故以降の福島県人の言動を想起させる。

 

これは、2006年の映画版を見た時には抱かなかった感想だけれど、東日本大震災の発生を経て、この物語に触れると、「フラガール」というコンテンツは福島気質がよく描かれている作品だということに気づいた。

 

映画版を見た時は、そこまで評価する作品か?監督が在日系だから、在日系が力を持っている日本映画界では評価されやすいだけなのではと思っていたが、今、改めてこの物語に接してみると、政治的な作品だったんだというのがよく分かる。

 

でも、当時のハワイアンセンター建設反対運動は労組のパワー全開で左翼的だけれど、その後の原発村的になった福島って右翼的だよね…。まぁ、理想が崩れて左翼から右翼に転身する人は多いしね…。

 

福島には時代の流れが変わったり、災害や事故が起きても、国や自治体、企業などに全額補償させることしか考えず、自分からは何も動かない人が多い。そのくせ、時代に合わなくなったものを切り捨てて新しいことをやろうとする人を叩きまくる。それって、福島気質そのものだなって思った。

自ら動かないから、より一層貧しくなったり、成功を逃したりすることになったのに、新しい仕事を手に入れた人や成功した人を妬んだり、僻んだりするんだよね、福島気質の人たちって。

自分が長年属していたコミュニティが機能しなくなったにもかかわらず、そのコミュニティにとどまったのは自分なのに、新しい世界に向かった人に嫌味を言うんだよね。

 

昔住んでいた家の隣人が福島出身だけれど、まさにそういう福島気質全開の人間だった。

自分のみならず、息子やその妻にも自営の工場以外の仕事に関わることを認めなかった結果、自分たちは冠婚葬祭以外では町内から一歩も出ないような生活になった。だから、バブルがはじけたらつふしが効かなくなってしまった。なのに、こっちが外に出てそれなりの仕事をするようになったら嫌味を言ってくるようになったからね。

自分からチャンスを捨てておきながら、別の人がチャンスを手にすると妬み、僻むのって典型的な福島気質だよね。

 

ちなみに、こちらがその家を離れることにしたのは不動産的な理由だった。昔からの権利者がよく分からなくなっていた当時の我が家や周辺家屋の地主の所在が全てクリアになり、不動産会社が新たに権利者となったことで、“微額だけれど不動産会社に買い取ってもらう”か、“不動産会社と改めて契約する”という選択肢となった。

そして、我が家は前者を選んだ。このまま老朽化した家に住むのはほぼ不可能。不動産会社から土地や居住権を買ったうえで建物を事実上建て替える金なんてないし、しかも、昔のいい加減な基準で建てられた家だったから、建て直したら居住スペースは減ってしまう。だから、微額でもいいから居住権を不動産会社に買ってもらい、その金で母親の借金とか税金の支払いが滞っていた分などを精算し、移転先の賃貸マンションの敷金・礼金など引っ越し費用を産出させた方が得だと考えた。

ところが、変わることを嫌う隣人一家はこちらが出ていくことに対してイヤミを言い、自分たちは残ることを選択した。彼らは借金が増えるばかりなのに、不動産会社から居住権を買い、改築することを選んだ。本当、どう考えてもこれ以上続けても負けていくだけなのに変わろうとしないんだよね、福島気質の人って。そして、変えようとする人を批判する。本当、腹立つ。

 

東日本大震災による原発事故問題が解決しないのは自民党東京電力のせいでもあるが、一番の要因は福島気質だと思うな。

 

そういえば、映画版の脚本も手掛けている李相日監督は、この「フラガール」で一気に知名度が上昇したけれど、この作品以降、長編映画って、たったの3本しか撮っていないんだよね…。14年半以上も経っているのに…。

30代から40代にかけての時期なんて普通の監督なら作品を量産する時期なのにね…。

アニメみたいに長編を作るのに3年を要するなら別だけれど、実写だからね…。

フラガール」が評価されたせいで、それ以上のものを作らねばというプレッシャーが高く、周囲もそれを期待しているせいなのかな?

それとも、2012年の第2次安倍政権以降、ネトウヨ思想の人が増えたせいで、在日系監督と仕事すると左翼イメージをつけられてしまうということで、避けているスタッフやキャストが増えたのかな? 

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映画『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら』

バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら」というタイトルなのに、有村架純が出演するということにまずは疑問を抱いた。

ほとんどの役者が自身役で出演するメタ的作品なんだから、出演者は基本、脇役がメインの人、あるいは主役もやるが脇もやる人であるべきだと思う。役所広司天海祐希は主演イメージが強いが、助演も結構あるから、この辺りの起用に関しては何の疑問も抱かない。

 

でも、かすみんは違うよね。彼女が人気女優として定着した時期は2015年あたりからだと思うが、以降に出演した作品を振り返ってみると、映画・ドラマ問わず、ほとんどの作品が主役かヒロイン役だ。そうでない作品でも、女優としてはクレジットのトップに立っていたりする。この期間で、ゲスト出演とかシリーズものに途中から参加した作品とかを除けば、これらに当てはまらないのは、ちょうど人気が定着しつつあった2015年春(映画「ストロボ・エッジ」と「ビリギャル」が公開)に放送されたドラマ「ようこそ、我が家へ」くらいかな。

 

そして、実際に本作を見てみると、かすみんの演じた役は脇役ではなかった。予告編を見た限りだとゲスト出演に近いように思えたが、演じていたのは主役とは言えないが、ナレーターも兼ねたストーリーの進行役だった。そりゃ、かすみんは名脇役ではないからね。でも、そうなら、本作のサブタイトルは違うよね。「100人の名脇役」ではないよね。「100人の俳優」とか「100人の役者」なら分かるけれどね。かすみんが本作で担当していた劇中劇でも主役というかヒロインというか、そういう立ち位置の役だったしね。タイトルに偽りありだな。

まぁ、本作で見せた先輩だろうとなんだろうと、男を呼び捨てにする。特に下の名前で呼ぶキャラ設定っていうのは良かったと思うけれどね。年下女子に呼び捨てされたいって願望を持つ男は多いと思うな。特に「ラブひな」を通過したアラフォー以上の連中の中には。

 

それにしても、本作の芳根京子は可愛い。これまでにも可愛いと思ったことはあるとは思うが、どちらかというと、演技面に対する注目が中心だった。でも、今回は完全に可愛いと思った。

 

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ところで、本作は撮影所を舞台にした作品ということで、劇中でも指摘されているように「蒲田行進曲」や「キネマの天地」に連なる作品だし、洋画の近作でいえば、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」にも通じるものがあるのだと思う。だから、映画やドラマが好きな人。あるいは、プロ・アマ問わず、作品作りをした経験がある人なら共感できるし、笑えるし、泣きはしないが感動はできると思う。でも、テレビドラマの劇場版だから、日本アカデミーのような賞には無視されるんだろうねと思った。

 

それと同時に名前こそ出されてはいないがNetflixのような外資系配信会社が古き良き撮影所を取り壊し、自分たち専用のものにしようとしている悪役として描写されているのも、いかにも日本のテレビ局らしい発想だなとは思った。本作はテレ東深夜ドラマの劇場版だし、制作しているのはTBS系のプロダクションだから、キー局が2局も絡めば、テレビ放送のみならず、テレビ局主導の配信サービスの観点からしても自分たちにとっての脅威だから、そりゃ、敵扱いにはなるよねって感じかな。

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スペースシャワーTVは最新MVをチェックするメディアとしての役目を終えたのか?

4月1日から既に一部枠に変更は出ていたが、今日から本格的にスペシャの新編成がスタートした。一番驚いたことは、最新ヒット曲のMVや解禁されてまもない新着ビデオを流す枠が大幅に減らされていることだ。

 

これまでスペシャでは、そうした最新ヒット曲などを流す枠は早朝と夜の「BIG HITS!」及び新着ビデオを原則3曲オンエアする朝の「NEW CUTS」として放送されていた。

 

スペシャの番組表上の放送日ではなく、カレンダー上でのカウントになるが、特番や停波などがなければ、放送枠は以下のようになっていた。

 

「BIG HITS!」

火曜日〜木曜日 午前2時〜5時

金曜日 午前3時〜5時

月曜日〜金曜日 午前7時15分〜8時

月曜日〜金曜日 午後7時〜8時

※月曜日や土曜日の早朝など上記以外に放送される時もあり

「NEW CUTS」

月曜日〜金曜日 午前7時〜7時15分

 

単純計算で週あたり21時間の放送枠があったことになる。

 

4月編成からは「BIG HITS!」が「NOW HITS!」とタイトルを変え、新着ビデオのみを流す「NEW CUTS」は廃止となった。

 

枠があいた時などにイレギュラーで放送されるのは「BIG HITS!」時代と同様だが、「NOW HITS!」の基本放送枠は以下の通りだ。

 

火曜日〜金曜日 午前4時〜5時

火曜日・水曜日 午後2時〜3時

月曜日〜金曜日 午後6時〜7時

 

何と、合わせてたったの11時間と半分ほどに減ってしまった…。

 

その一方で、新旧のMVをまぜて放送する(旧曲の比率が高い)「スペシャベストセレクション」や、ストリーミングサービス(サブスク)と連携した同じく新旧のMVをまぜて放送する(旧曲の比率が高い)「THE PLAYLIST」は存続している。

 

これはつまり、ストリーミングで音楽を聞く人が増えた今の日本のミュージック・シーンでは、新曲というものが、そのアーティストのファン以外には求められていないということなのではないだろうか?

 

確かにストリーミングのポイントを重視しているBillboard JAPANのチャートを見ると、上位の顔ぶれはなかなか変わらない。Official髭男dismの「Pretender」なんて100週以上チャートインしているし、去年の年間チャートには2017年リリースのエド・シーラン「シェイプ・オブ・ユー」やあいみょん「君はロックを聴かない」、2018年リリースの米津玄師「Lemon」やあいみょんマリーゴールド」などといった旧曲がランクインしていた。

 

日本の音楽リスナーが新しい音楽を摂取しようとしないのはチャートを見ても明らかだと思う。だから、音楽ランキング番組「CDTV」(従来の深夜版)が終了するのも当然といえば当然だと思う。ランキング番組というのは音楽情報番組も兼ねているが、何ヵ月も顔ぶれが変わらないのでは情報提供の場として機能しないから、そりゃ、終了するよねって感じだしね。

 

日本より遥かにストリーミングが浸透している米国のチャートでも確かに長期エントリー曲は多いけれど、それでも、毎週のようにコンスタントに新曲がトップ40内にランクインしているから、そんなに停滞している感はないと思う。

 

でも、日本の総合チャートは完全に停滞しているんだよね。かといって、CDなどフィジカルのセールスに特化したチャートだと、上位にランクインするのは固定層の支持で成り立っているアイドルやアニソン、K-POPばかり。しかも、上位に初登場した翌週には一気にランクダウンするというパターンばかりで、これはこれでミュージック・シーンも何も形成されていない。

 

どんな曲をリリースしてもフィジカルを購入する固定層は楽曲そのものには興味がないんだろうし、何ヵ月も同じ曲をストリーミングで聞いている層は積極的に新曲を求めようとしないし、いずれにせよ、日本人って音楽に興味がなくなってしまったってことなんだろうね。

 

だから、スぺシャは、新着MVをチェックしたい人は個々のアーティストやレーベルの公式のYouTubeチャンネルやホームページでチェックしろ。あるいはDVD付きのCDを買えって方針に転換したのかな?

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ゾッキ

唐突に違う登場人物の話に切り替わり、一瞬、“は?”となったが、すぐに、これは一見関係ないように見えるエピソード同士が実は繋がっているというパターンの作品だなと気づいたので、ほとんど戸惑いはなかった。

 

エンドロールを見ると、それぞれのエピソードにはタイトルがつけられていて、それぞれのエピソードごとに担当監督の名前が記されてはいるが、明確にどこからどこまでがどのエピソードといった感じのオムニバス風に区切られているわけでもなく、複数回登場するキャストもいるので便宜上、担当者をわけたって感じなのだろうか?

 

竹中直人山田孝之斎藤工(齊藤工)といった俳優業以外にも監督業やプロデューサー業をこれまでにもやっていて、尚且つ、そうした仕事でも定評がある3人が監督を務めているということもあって、演出は安定していたし、3人の間で意思の疎通がきちんと図られているからなのか、全体のトーンも統一感があった。

 

ただ、性的なもののみならず、放尿やおもらし、オナラも含めた下ネタが多すぎる。ちょっと、昭和のテイストがすぎるなとは感じた。あと、そうした下ネタもそうだけれど、3人とも海外映画祭に出品するような作品にも関わってきた人たちなんだから、外人とか間男なんていう差別的な言葉や前近代的な表現を使うのはどうなんだろうかと思ったりもした。

 

それにしても、南沙良の出番は予想通り少なかったな…。そして、また、南沙良は制服姿を披露していた。まぁ、いつもはブレザー系制服が多いから、セーラー服姿が見られたのは嬉しかったが。

それから、「太陽は動かない」に続いて、着替えシーンがあった…。こういうシーンがあっても、セクシーにもロリにも見えないってポジションのおかげなのかな?

これまで、主演映画はミニシアター系作品ばかりだったし、全国公開作品はチョイ役ばかりだった。テレビドラマはNHK作品ばかりだったし、民放作品「ココア」は単発のオムニバス作品だった。

 

これまで、ミニシアター系邦画やNHKドラマを見る層にしか知られていなかったが、今期放送のTBS系ドラマ「ドラゴン桜」で初めて、民放連ドラ出演となるから、一気に若者を中心に知名度が上がりそうだよね。せいぜい、ポッキーのCMで宮沢りえの娘役と説明してなんとか理解してもらえるレベルだったからね。

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