自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション

テレビシリーズは基本見ていないし、劇場版だって、たまたま、ここ最近の何本かを見ているだけなので、偉そうなことは言えないが、何か、ここ最近のライダー映画って、毎回、同じようなパラレル・ワールドものだよな…。「ジオウ」の世界観に合わせているからなのか?テレビシリーズを見ていないので、その辺はよく分からないが…。

とりあえず、昨年末に見たライダー映画でツクヨミってキャラが気になってから、ジオウ絡みのライダー映画を見るようになっただけだからな…。

それにしても、グラブル2期でも思ったが、歴史修正ものって最近多いが、そこで描かれている歴史修正って、本来の意味の歴史修正なのか?ネトウヨ 的思想の間違った使い方の歴史修正なのか?ってのは気になるよな。

ちなみに、本来の意味は、虐殺したり、奴隷として連れてきたりしたことをなかったことと主張する連中のことを歴史修正主義者と呼ぶのだが、ネトウヨ的思想に毒された日本のネット民の間では、日本が過去に行った南京大虐殺や、従軍慰安婦、徴用工などについて謝罪すべきと主張する人間を、自虐史観の人間とし、何故か歴史修正主義者と呼んでいるからな…。中国や韓国が誇張して言っている部分はあるが、虐殺も慰安婦も徴用もあったのは事実なのに、それを認める人間は反日だみたいな考えが蔓延しているからな…。

そして、何故、こういう問題と絡めたくなるかというと、差別されている人型ロボットが人間に対し反逆のテロを行うというストーリーが、コリアン問題と重なるからなんだよね。そして、この作品では基本、反乱を起こす人型ロボットは悪役扱いになっている。つまり、嫌韓の意図もあるのではないかと疑いたくなってしまうんだよね。しかも、一部の人型ロボットの中には人間に協力する者もいるわけで、それこそ、反日か?親日か?って考え方と重ねたくなってしまう。

また、仮面ライダーは元々、悪の武器だったという描写も気になる要素だ。これは、平和を望むはずなのにダイナマイトという兵器を生み出してしまったノーベルとか、戦争を終わらせるために使ったと米国が主張する原爆(ここ最近のイスラム勢力への空爆も同様)なんてものとも、重なって見えてしまう。

元々、「仮面ライダー」シリーズは反権力のはずだったが、いつの間にか特撮ファンに媚びているうちに、ネトウヨ寄りになっている部分もあるようにも思えるし、そもそも、東映は右寄りだからな…。そういう色々を考えると、本作のメッセージが右寄りなのか左寄りなのかは気になるところではある。

まぁ、そんなことを考えながら見てしまったほど、本作は退屈だったってことですね。

ネットでもつまらないって声が多いみたいだし…。

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