新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』ディレイビューイング 後編

ディレイビューイングの後編を鑑賞。

前編より長い（フィラー映像が流れるインターミッションも上映時間にカウントすれば、「アイリッシュマン」よりわずかに短いだけ）にもかかわらず、前編より長さを感じなかった。そして、何度かウルウルしてしまった。

そして、前編同様、現在の世界情勢を考えてしまった。

安倍、トランプ、ジョンソン、習、プーチンなどといった今の世界各国の指導者に対する批判とも感じることができる。勿論、原作やアニメ映画が発表された当時の指導者は上記の面子ではないが…。

また、パヤオの矛盾した思想というのも感じることができた。人類皆兄弟的なメッセージを訴えながらも、具体的に言っているわけではないが、例えば、韓国人に対して「あんたら、いつまでも恨み、恨みってしつこいんだよ！」みたいに言っているような部分も感じた。

でも、本来はパヤオみたいな考えが正しいんじゃないかなとも思う。

100%右、100%左なんて人間は本来いないはずなんだよね。

 本来の右翼や左翼はお互いをリスペクトしていたところあったしね。わずかな部分、例えば、皇室の捉え方が違うとかを除けば、右翼も左翼も基本は同じだしね。

でも、今は保守思想でも安倍批判をすればネトウヨにパヨクと呼ばれるし、反安倍でも改憲に理解を示せばパヨクにネトウヨと呼ばれる。

政治の話以外でも、特定のコミュニティのマニュアルから1ミリでもずれたら猛烈に批判される傾向が最近は強いよね。

スポーツ選手でも、アイドルでも、アニメでもいいけれど、○○のファンなら批判しちゃいけないみたいな風潮が強いのもそうだよね。自分の好きなスポーツ選手やアイドル、アニメにおかしな所があれば、「それはおかしい」って言うのが正しいファンだと思うけれどね。

それにしても、新型コロナウイルスの感染拡大で中止になるコンサートや舞台、営業を中止するテーマパークや動物園、博物館・美術館などが増えているのに、満席に近い状態だった。

 というか、前編より気持ち若い観客が増えていた気がする。アニメ映画で描かれていない部分を映像で見たいみたいな心理かな？

それでも、観客は圧倒的にシニア層が多かった。ナウシカのリアルタイム世代の40代後半から50代、金曜ロードショーで見るナウシカが好きな30代から40代前半は少数派だった。パヤオやアニメには興味のなさそうな、歌舞伎ファン、もしくは出演する歌舞伎俳優のファンみたいな人が圧倒的多数だった。

アニメファンや映画ファンって、この新作歌舞伎に興味持たないのかね？本当、複数のジャンルに興味を持つ人って少ないよね。何にでも手を出し浪費しまくる自分がおかしいのか？

ところで、新型コロナウイルスといえば、感染拡大を抑えるために、どこまで活動を制限するかってのが問題になっている。

これに関しては、休校にすることや、テーマパークや動物園、博物館・美術館などを休園・休館にすることは理解できる。勿論、保護者や教師、テーマパークなどで働く人、特に非正規の人への負担などに対する配慮がなく行われていることには腹が立つが。

でも、本気で子どもたちをウイルスから守るために外出させないって言うんだったら、テーマパークや動物園、博物館・美術館よりも、ショッピングモールやシネコンを閉鎖すべきだと思うんだよね。

 テーマパークなんて金がかかるから、親の資金援助がなければ行くことができない。

動物園や博物館・美術館あたりは料金はテーマパークより遥かに安いが、どこにでもあるというものでもない。

ところが、ショッピングモールやシネコンは至るところにあるよね。というか、併設されていることが多い。しかも、子どもたちの小遣いだけで、保護者の同伴がなくても行けるんだよね。本気で子どもたちに感染させたくないなら、こっちの閉鎖が優先だと思うんだけれどね。まぁ、シネコンは閉鎖させたいけれど、ショッピングモールの中にあるからできないってのが本音かもしれないな…。

 ショッピングモールを閉鎖すると経済的打撃がとんでもないからできないんだろうけれど。勿論、国なりなんなりが、ショッピングモールで働く非正規やバイト、出入り業者まで含めた全ての人に金銭的保障をすれば、閉鎖しても問題ないのだが、そうする気もないし、ただでさえ人件費を削っている企業にはそんなことできないだろうから、結局、通常営業ってことなんだろうね。

コンサートや舞台、テーマパークなんかは国難の時には贅沢だと叩きやすいから批判を恐れて休演・休園するし、動物園や博物館・美術館は国や自治体が関係しているものが多いから休園・休館しやすいってのもあるんだろうが、本当ならショッピングモールの閉鎖が一番の感染拡大防止なんだよね。

 本当、矛盾だらけだね。

あれ、ナウシカ関係ない話になってしまった…。