自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

有村架純の撮休

今がコロナ禍でなければ、もっと話題になっていたと思われる作品だった。まぁ、メタ構造とか内幕ものは好き嫌いがあるから、一部のサブカル系の人が騒ぐだけかもしれないが、でも、そういうサブカル系の人すらエンタメを楽しむ余裕がなくなっているからな…。

あと、やっぱり、現代を舞台にしたドラマや映画、アニメはどうしても、コロナ禍のリアル・ワールドと比較してしまうから、今のご時世では話題にならないのも仕方ないよなとも思う。「サザエさん」で描かれたGW旅行に行く話が一部で批判されたのもそういうことだろうね。団塊ジュニアの自分ですら、「サザエ」は古臭い価値観のアニメだと小学生の時に既に思ったいたが(地方の人は違うかもしれないが、東京生まれの自分にはそう思えた)、そんな古臭い令和の時代の作品に思えないようなアニメでも、コロナ禍の影響がない話に違和感を抱く人がいるんだから、そりゃ、現在の人気女優のメタ的内容のドラマは心から楽しめないという人もいるだろうなとは思うしね。

というか、ドラマや映画の撮影がストップしているから、有村架純に限らず、世界中の多くの俳優が撮休になっているわけだしね…。

でも、邦画界の俊英や巨匠クラスの人も参加したおかげで、ワンシチュエーションのどちらかといえば小規模なもののはずなのに、ミニシアター系邦画を見ているような雰囲気は味わえたかなとは思う。

ということで各エピソードの感想は以下の通り

 

 第1話

自分と重なるところが多かった。
・父親がいない家庭
・子どもがカタギでない仕事をすることを反対しない母親
・子どもに隠れて、誰かと恋愛的と思われも仕方ない関係をコソコソやっている母親
・一番近い関係にある子どもよりも、別の子どもに対してコソコソと資金的、精神的援助をやる母親
・必要以上に物を買う母親(まぁ、12ロールのトイレットペーパー2つで半年はもたないとは思うが、野菜は必要以上に買いすぎだし、料理も作りすぎ)
・父親に別の子どもがいた

 

本当、自分の話かと思ってしまった…。
それだけ、クリエイティブ職に就いている人間って、複雑な家庭環境の人間が多いんだろうな…。
あと、あんこが粒が好きか否かは、やっぱり、関東民か否かを測る物差しなんだなというのを実感した。
つまり、最近やたらと関東でもこしが売られているのは似非関東民が増えたあかしかな…。


第2話

今回もクリエイティブ職に就いているor就いていた人間にはめちゃくちゃ共感できる話だった。クリエイティブ職ではない同級生とか知人の知人とかに会うと、時々、その古臭い考えにキレたくなることあるけれど、今回の話はまさにそれだよな…。

そして、今週の組み合わせは「ひよっこ」を思い出す。あと、伊藤沙莉が話しているのを聞くと、浅草氏に思えてくる…。
ところで、野間口徹をマネージャー役にキャスティングした人って、絶対、「AKB48SHOW」を見ていたと思うんだよな…。


第3話

そういうコンセプトなのでツッコミどころ満載な点を指摘するのもアレなのかもしれないが、今のご時世で病院もので、こういう公私混同する医者や患者が出てくる話はどうしても悪印象になってしまうよな…。
そもそも、いきなり「明日休みだから、人間ドック予約しよう」なんて、普通はありえないよな。しかも、担当医が昔の彼氏的存在なんて…。こういうのが可能だとすれば、やっぱり、新型コロナの検査も著名人や権力者優先でやっているのねって思われてしまうから、今放送するのは得策ではなかったかな。
ただ、是枝のエロサイドがよく出ていた作品だった。是枝組常連のリリー・フランキーのセクハラ親父演技は気持ち悪いくらいだったし、腹部の検査シーンなんて、「ナインハーフ」ばりのエロさだった。さすがは、「万引き家族」でエロいS○Xシーンを描いた監督だ。


第4話

もしかすると「インセプション」か?
あの砂時計は、「インセプション」でいうところのコマみたいな感じ?

ところで、今週の「有村架純の撮休」は誰もがWOWOWのCMを思い浮かべる組み合わせだが、歌うのは柳楽ではなく、かすみんだったのには驚いた。

そういえば、今週はアバンだけでなく本編にも野間口徹が出てきた…。声のみだが…。


第5話

久々の休みとか言っているが、あんた毎週撮休だろ!と突っ込んだら負けなのだろうか…。

あと、今回のかすみん、性格悪いな…。というか、絡む人もロクなのがいない…。まぁ、リアリティあっていいのか…。
それから、電話していた「ようさん」って、吉田羊かな?共演多いし…。こういう、虚実入り混じった構成は好きだな。あと、急に休みになった時に知人・友人を誘っても、どうせ断られるから誘わないって気持ちよく分かるな。本当、このドラマはクリエイティブ職人間あるあるがよく描けている。
ところで、ふたが開かないジャムの瓶を池に投げ捨て、それを回収して、もう一度開ける努力をして、その開いたものを人にあげるって描写があるが、今のウイルスが蔓延している世の中では考えられない描写になってしまったよな…。
これから作られるドラマ、映画、アニメ、小説、コミックなどにおいては、今までは普通だった描写が、リアリティのない描写になってしまうんだなというのを実感した。


第6話

やけに長い1シーンがあったな…。
それにしても、このシリーズ、毎回、かすみんのプライベート設定が違うな…。マネージャーは同じなのに…。
ところで、今回の初めての彼氏設定、色々と気になるな…。
2人の間に性的な関係はあるのか?
なかったしたら、処○なの?
あったとしたら、これまで彼氏はいないけれど、性的関係を持った相手はいたということ?

まぁ、どうでもいいか…。


第7話

押しかけた子どもの服が途中で変わるのはリアリティがないし、父親がこの子に「サインもらっとけ」と言った話がスルーされているし、ツッコミどころは多い。
でも、ココイチをはじめとする。実在企業の固有名詞が出てくるのはリアリティがあった。タイアップかもしれないが、WOWOWだからできたんだろうな…。日本のドラマや映画だとまがいものの名前は出てきても、実在のものは出てこないからな…。キー局ならスポンサーへの配慮とか、NHKなら特定の企業を優遇しないとか、そういうのもあるのだろうが、やっぱり、許可を取る時間もない、使用料が発生した場合はそれを払う余裕がないってのが大きいのかな。有料放送のWOWOWだからできるってことなのかな?
ところで、ゾンビごっこのシーンが出てくるが、かすみんとゾンビといえば、「アイアムアヒーロー」を思い浮かべるな…。狙っているのかな?


最終回

日本製野球映画、クリスマス映画の佳作だった。(映画ではないけれど…)‬
‪それにしても、このシリーズを見ていると、有村架純って暇人でわがままな人みたいに見えてしまうよな…。あと、毎回プライベート設定が違うのは突っ込んではダメなのかな?‬

 

 

 

 

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