自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

映画館にいく日

行定勲監督のコロナ短編A day in the home Series第3弾「映画館にいく日」を鑑賞。
前2作はリモート撮影(オンライン収録)だったが、今回はロケものだった。
やっぱり、コロナ禍になって、時代ものとかファンタジーものでない作品、しかも、現在を舞台にした作品って作りにくくなったなというのを実感。
 
現実世界では、ほとんどの人がマスクをしているし、飲食店や映画館などもソーシャル・ディスタンシング状態だけれど、映画やドラマでは全編それだと、逆に不自然になってしまうんだよね…。やっぱり、映画やドラマでは役者の顔が映っていないと違和感があるんだよね…。
だから、実際に役者がマスクをして演技をしているリアルさを追求した作品だと短編が限界なんだろうな。
先日、NHKで放送されたドラマ「これっきりサマー」もトータル10分(関西版はもう少し長いらしいが)の短い作品だったしね…。
 
とりあえず、前2作と微妙にリンクしていて面白かった。
でも、いくら映画ファンといえども、街中を歩いている最中に突然、映画やドラマの撮影現場に巻き込まれ、スタッフに「その場を動くな」って言われたらキレると思うのに、本作の登場人物は協力的すぎる。その辺はリアリティがないなと思った。広義では同じ映像業界の自分だって、腹立てると思うし、逆に街録中に邪魔だって言われることの方が多いしね。
まぁ、行定監督らの理想なんだろうね。

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