自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

「姉ちゃんの恋人」第1話

やっと、かすみん主演の連ドラ「姉ちゃんの恋人」の第1話を見た。かすみんが出ていなければ、もう見ないって思うほど酷いドラマだった。まぁ、かすみんの女子高生制服姿は良かったけれどね。

 

コロナという言葉は1回も出てこないのに、“飲み会がこれまでできなかった”とか、“ハロウィーンの飾り付けができるようになるとは思わなかった”といった感じの“今年は大変だった”的な台詞は出てくるし、春頃のマスク争奪戦の描写もある。ということは確実にwith コロナ時代の話なわけでしょ?

なのに、主人公たちの職場はショッピングセンターであるにもかかわらず、マスクをしていないのは不自然。すっかり、コロナが落ち着き、人々がマスクなしの生活をしている世界になっているのか?。どういう世界観なのかも全く説明されていない。

コレって、マスクをしていると役者の顔が見えない。それだと、それぞれの役者の事務所やファンから文句を言われるから、マスクなしにしているってことだよね?だったら、コロナ禍が去ったX年後の話にするとか、ビフォアコロナの時代の話にする。あるいは、現在の話だけれど、コロナとか自粛の話には一切触れない。そういうストーリーにすべきでは?中途半端なんだよね。

せめて、NHKでやっていた深夜ドラマ「彼女が成仏できない理由」みたいに、客とか通行人などが絡むシーンではなるべくマスクをつけさせるくらいの配慮をすればいいのに、それすらないんだから呆れるばかりだ。

 

それに、職場の飲み会なんて、よほどのブラック企業でない限り、いまだに再開されていない所がほとんどなのに、あっさりと復活させているのもおかしい。だったら、コロナの脅威が去った世界という説明を入れるべきだ。しかも、主人公は自転車通勤なのに居酒屋に行くか?まぁ、帰りは運転せずに引っ張っていただけだったが、それだって、十分危ないでしょ!

 

フジテレビはネトウヨ思想が蔓延している局だから、コロナは風邪だ。もう、コロナは終わった。気にするなとでも言いたいのかな?あと、コロナ絡み以外でもおかしな点や配慮のなさすぎる描写が多すぎる。

 

まず、ショッピングセンターの各フロアーのスタッフって、普通はほとんど社員なんていないよね?仮にそれは良しとしても、配送担当はほぼ100%、下請けとかバイトだよね?配送担当が企画会議に出られるなんてご都合主義もいいところ!

それから、職場の存在感の薄い人や表情の乏しい人をネタにして皆で笑っているのは完全にいじめ!こんなの、ゴールデンに流しちゃダメでしょ!昔は良かったかもしれないが、今はそういう時代じゃないって理解しないと!

“男は黙って料理を食え”とか男らしさ・女らしさを強調する台詞も気になった。コレも、80年代とか90年代で時代が止まってしまった老害の思想にしか思えない。まぁ、フジテレビはそういう思想の連中が作り、そういう思想の連中が見るテレビ局ではあるが…。

 

ところで、全く関係ないが「ひよっこ」の主人公と寮長(正確には舎監か)、「半分、青い。」の主人公の幼なじみ、「スカーレット 」の主人公の幼なじみ、「エール」のヒロインの父親(この人は「ひよっこ」にも出ていたが)とやたらと、朝ドラ関係者が多いな…。

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