自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

AKB48、紅白歌合戦落選に思うこと

本題の前に少々。

正式デビューが12月のNiziUは百歩譲って、正式デビュー前の配信楽曲がヒットしているからいいとしても、改名後の再デビューが12月の櫻坂46の出場はナシでしょ!それとも、欅坂時代のラストシングル(配信シングル)と櫻坂の第1弾シングル(CDシングル)をメドレーにでもする気なのか?

まぁ、TWICEが紅白に出られないのは仕方ないよなとは思う。オンライン中継じゃ画がショボいし、かといって、TWICEのためだけに韓国に中継機材なんて出したらネトウヨが騒ぐからね。

 

そして、本題。AKBが紅白出場を逃したが、これって、長いこと“終わりのはじまり”と言われていたAKBも遂に、本格的な人気凋落が現実になったということなのかな。

 

AKBのCDシングルのミリオンセールスは実質、支店メンバーの握手会動員で成立していたものだから、コロナ禍でメンバーの移動に制限がかかる現状では、支店メンバーを駆り出すことができない=CDを出せないってことだから、紅白落選は当然だと思う。

AKBの現時点での最新CDシングル「失礼、ありがとう」の売上枚数を約118万枚として、各支店の最新シングルの売上枚数と比べてみると(数値は四捨五入)、SKEが33万枚、NMBが21万枚、HKTが20万枚、NGTが11万枚、STUが18万枚となる。このうち、SKE以外はコロナ禍になってからのリリースだが、オンライン開催などの代替イベントでしのいでいて、暴行騒動が起きたNGT以外は何とか微減で抑えている。

つまり、上記の数値を参考に単純計算すると、支店メンバーを動員せずにAKBメンバーだけでCDを出せば、握手会のかわりの代替イベントを開催したとしても、15万枚程度しかCDを売ることができないということになってしまう。(勿論、支店との兼任オタもいるが、とりあえず単純計算ということで)

同じ握手会でCD売上を稼いでいる乃木坂は、コロナ禍になってリリースした配信シングルのうち、「Route 246」を何とかBillboard JAPANのトップ10内に入るくらいのヒットにはしたが(通常のCDシングルでリリースした楽曲に比べれば低い順位だが)、AKBはコロナ禍でリリースした配信シングルが話題にならなかった。卒業メンバーを動員したにもかかわらず。

乃木坂みたいに配信でも、まずまずの成績を残せれば、握手会なしでもCDリリースのメドがたてるが、配信では全く話題にならないとなると、CDリリースのメドがたたない。支店メンバーを動員できないと15万枚程度の売上になる恐れがある。118万枚の次が15万枚じゃ、人気凋落のインパクトが強すぎる。そりゃ出せないよねってなる。そして、新曲を出さなきゃ、チャートや音楽番組にも顔を出さないから、存在感がない。そりゃ、紅白落選も当然だよねってところかな。

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