自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

「ストーンズ問題」について考える

SixTONESのファンの民度の低さにブチ切れそうだ!それから、ジャニーズ事務所や所属レコード会社に対してもふざけんなって思いでいっぱいだ。

常識で考えたら、60年近く転がり続けているロック界の生きるレジェンド、ザ・ローリング・ストーンズの略称であるストーンズと同じ名称のグループ名を作るなんてありえない!音楽に対するリスペクトがあったら、偉大なロック・バンドの略称と同じ名前のグループなんて、普通は作らないよ!

元々、ジャニーズって、洋楽に対して、海外の大先輩に対しても上から目線で語るメンバーが多いよね。その事務所全体に蔓延している傲慢さが、このSixTONESのグループ名にも現れていると思う。

 

確かに本家は、THE ROLLING STONESを縮めてSTONESで、ジャニーズの方はSixTONESと表記は違う。でも、読み方は同じ“ストーンズ”だ。

だから、ネットで“ストーンズ”と検索するとジャニーズのグループの方のストーンズばかりが出てくる有様となっている。

 

日本は不振と呼ばれて久しいほど洋楽が聞かれなくなっているため、世間が関心を持つのは邦楽ばかり。だから、検索してヒットするのはほとんどがSixTONESの方になってしまっている。こんな風になってしまった日本という国は音楽に対するリスペクトがないと言われても仕方ないとしか言いようがない。

 

もっとも、問題なのはストーンズばかりではない。

 

スパガ”と検索すれば、上位に出てくるのは、90年代後半に世界を席巻した英国のアイドル・グループ、スパイス・ガールズではなく、今年10周年を迎えた日本のアイドル・グループ、SUPER☆GiRLSの方だ。

本家のスパガは、ベッカム夫人という超セレブを生み出し(グループ全盛期はメンバーの中で一番、貢献度の低いメンバーだったが)、いまだに再結成の噂が世界的ニュースになるのに、日本では“スパガ”といえば、国産のアイドルのことになってしまった。

 

それから、“デスチャ”と検索すれば、90年代末から00年代前半にかけてヒット曲を連発した女性R&Bグループ、デスティニーズ・チャイルドではなく、韓国発のゲームのデスティニーチャイルドの方が上位に現れる。本家のデスチャの中心人物だったビヨンセはBlack Lives Matter運動の象徴のようなアーティストで、毎年のようにグラミー賞に大量ノミネートされている。個人的にはビヨンセ批判できない雰囲気がある=ビヨンセの音楽性を評価しないと人種差別主義者扱いされるってので評価している面もあると思っていて、正直、ここ最近の彼女の音楽にはアートはあっても、エンタメはない=つまらないと思っている。

話を元に戻すが、それくらい政治にも影響力を与えるアーティストの在籍していたグループよりもゲームの方が優先されるんだから日本人がいかに狭い範囲の物事にしか興味がないかというのがよく分かる。

 

でも、この世界的に有名な団体と同じ名前という問題に関してははきちんと考えた方がいいと思うな。

 

日本のバンド、Xが海外進出しようとした時に、バンド名をX JAPANに変えたのは、米国にXというバンドがいたからだ。米国のXは日本では映画「メジャーリーグ」のアノ登板曲をやっていたバンドといえば理解してもらえると思う。

 

そして、国際市場で活動する際に改名を迫られるのは日本のバンドだけではない。英国のバンドだって、ザ・シャーラタンズは米国で活動する際にザ・シャーラタンズUKと名乗るハメになったし、スウェードは同じく米国ではザ・ロンドン・スウェード名義になった。

 

つまり、SixTONESが堂々とストーンズと名乗れるのは、ストリーミングどころかダウンロード販売もしないし、MVのYouTubeでの公開だって限定的だし、スペシャやエムオンなどでのMVのオンエアもショート・バージョンで流すといった前近代的な音楽の売り方をやっている=日本とアジアの一部でしか通用しない古臭いやり方をしているジャニーズだからできることなんだよ!

 

そして、そのジャニーズのやり方に毒されているファンはジャニーズがやることが全て正義だから、ジャニーズのやっていることがおかしいって理解できないんだろうね。

 

なんなんだよ、今回の“ストーンズってそっちじゃない”ってハッシュタグを付けたキャンペーンは?本家のザ・ローリング・ストーンズに対するリスペクトがあったら、“そっち”呼ばわりなんてできないでしょ!しかも、公式側がこのキャンペーンを始めているんだからタチが悪い。確かにCMで、ザ・ローリング・ストーンズを直接disっているわけではないかもしれないが、どう考えても、“そっち”って言われてたら、音楽好き・ロック好きは、ザ・ローリング・ストーンズを思い浮かべる。それを狙ったキャンペーンなのは間違いないからね。

 

なのに、無知なSixTONESファンは、ストーンズSixTONESのことで、勝手にザ・ローリング・ストーンズストーンズと略している人たちの方が悪いなんて言い出しているから、本当、腹が立つ!

自分たちが無知で音楽界の大先輩であるザ・ローリング・ストーンズを知らないだけなのに、大先輩に対するリスペクトがないと指摘した人たちに対して、老害扱いして批判しまくっているんだから、本当、呆れてしまう。

しかも、Twitterで自分の気に入らない意見を見かけると、次から次へと“こいつは老害だ”みたいなコメントをつけてリツイートしている連中もいる。中には、わざわざ、老害晒しをやるためだけの別アカウントを作って、SixTONES擁護をしているのもいるようだ。

 

でも、全然、この人たち知識がないから、こっちが反論すると何も答えられないので、あっさりブロックして逃げるんだよね。だったら、絡んでくんなって感じだ!

君たちみたいなジャニーズしか聞かない連中とは遥かに異なる膨大な音楽知識がこっちにはあるんだから、討論できるほどの材料がないなら絡んでくるなって感じかな。

 

そういう意味では、SixTONESのファンって、ネトウヨやパヨクと一緒かな。無知の塊のくせに、自分たちが知っているわずかな情報が全て正しいと思っているところなんてそっくり。それから、自分たちが正しいと思っていること(ほとんど間違いだが)に対して、ちょっとでも“それは違う”と指摘すると、反論するだけの知識もないのに噛み付いてくるところもそっくり。それで、自分が知識がないのが分かるとブロックして逃げるのもそっくりだよね。

 

それはさておき、最近、SixTONESの「NEW ERA」が気付くと頭の中で流れているんだよね。ムカつくけれど、結構、SixTONESの曲って良い曲あるんだよ。でも、その音楽に対するリスペクトのないグループ名と、民度の低いファンのせいで印象が悪くなっている部分は大きいと思うな…。

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