自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

東向島駅前セブン跡地が自販機を並べただけの店?

東向島駅前の一等地にあったセブンが閉店したのはコロナによって人々の生活が変わったことを示していると思うが、閉店から8ヵ月経ってやっと、この場所に入る業者が決まった。

と思ったら、自動販売機が並べられているだけ…。これ、賃料とか払うの勿体なくないか?駅の真ん前なのに…。

 

まぁ、正確には東向島駅の真ん前の一等地にそびえているのはマックだ。この店は、リーマンショックも、東日本大震災も、ナゲット騒動も切り抜け、そして、今回のコロナ禍でも影響は受けていないようだ。それどころか、鬱陶しいウーバーの連中が店の前でいつも待機している。

 

反対側の真ん前にはドトールがあるが、こちらの出入り口は裏口のような雰囲気もあるし、駅の改装工事中には店の真ん前に仮設便所を置かれてしまったし、今は強欲な東武が金儲けのために銀行のATMを設置しているから、あまり、駅前という感覚は薄れてしまっている。

 

そして、東向島駅は正面と裏側以外にもガード側からも出入りできるようになっているが、こちらには福太郎がある。一時期に比べると割高感があり、トイレットペーパーやティッシュペーパー、洗剤、食器洗剤を買うなら近隣のスーパーやローソン100などで買った方が安いと感じるほどになっている。そのせいか、客層も変わった気がする。かつてはBGMにはやたらと秋元康系アイドルの曲がかかっていたが、最近はYOASOBIのようなアーティストの曲がかかっているから、昔ながらの下町住民よりも、新興住民が客層の中心になっているのではないかと思う。

 

でも、この3店はコロナの影響をあまり受けてはいなかったようだ。そもそも、マックは店内利用よりも持ち帰りの客が多かったからね。

 

一番影響を受けたのはマックから見て、通りを挟んで隣、福太郎からは通りを挟んで向かいにあったセブンだったと思う。駅前(正確には斜め前)という好位置に立地していたから、朝は駅を利用する通勤・通学客が電車に乗る前に買い物をするし、夕方から夜にかけては、こうした人たちが帰宅する前に買い物をする。だから、放っておいても売れた。なので、品揃えも悪かった。セブンの売りでもあるレジ横のホットフード類なんて、店が狭いというのもあるとはいえ、ランチタイムしか売っていなかったし、おでんも扱っていなかった。でも、いつも混んでいた。立地条件が良すぎるからね。

 

でも、去年の緊急事態宣言でテレワークが増え、学校が休校になると一気に利用者は減ってしまった。そりゃそうだよね。通勤・通学客に依存した商売をしていたんだから。だから、閉店に追い込まれたのは当然といえば当然。

 

そして、閉店後、跡地は全然、整備される様子がなかった。ほぼ駅前という好立地だから、そりゃ、賃料も高いだろうしね。それに東向島というのは、再整備された曳舟が徒歩圏内(東武では1駅)にあるし、その曳舟からは1駅でスカイツリータウンのある押上、2駅で浅草や錦糸町にも行ける。半蔵門線と直通の列車なら北千住も曳舟から1駅だ。だから、東向島が栄える必要がない。なので、東向島に店を出しても利益は出ないんだろうね。

 

去年の夏に何故、今更?って感じでタピオカ店の茶々坊がオープンしたが、割引価格で販売していた最初の数日間は異様な行列ができていたけれど、その後は閑古鳥が鳴いていて、年末には 長期休業していたほどだしね。なので、セブンの跡地に後継店はなかなか出てこなかった。

 

今回、やっと出てきた後継店が自販機を並べただけのものとなっているのは、マックの前でたむろしているウーバーの連中をターゲットにしているのかもしれないなと思った。スペースの割には置いてある自販機は少ないからね。マックの前や道路に居座られると近隣住民から苦情が来るが、自販機店の中なら文句は来ないしね。そういう連中に待機スペースを提供するとともに、缶コーヒーの1本でも買ってもらえれば利益が出るって判断したのかな?

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