自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

ゾッキ

唐突に違う登場人物の話に切り替わり、一瞬、“は?”となったが、すぐに、これは一見関係ないように見えるエピソード同士が実は繋がっているというパターンの作品だなと気づいたので、ほとんど戸惑いはなかった。

 

エンドロールを見ると、それぞれのエピソードにはタイトルがつけられていて、それぞれのエピソードごとに担当監督の名前が記されてはいるが、明確にどこからどこまでがどのエピソードといった感じのオムニバス風に区切られているわけでもなく、複数回登場するキャストもいるので便宜上、担当者をわけたって感じなのだろうか?

 

竹中直人山田孝之斎藤工(齊藤工)といった俳優業以外にも監督業やプロデューサー業をこれまでにもやっていて、尚且つ、そうした仕事でも定評がある3人が監督を務めているということもあって、演出は安定していたし、3人の間で意思の疎通がきちんと図られているからなのか、全体のトーンも統一感があった。

 

ただ、性的なもののみならず、放尿やおもらし、オナラも含めた下ネタが多すぎる。ちょっと、昭和のテイストがすぎるなとは感じた。あと、そうした下ネタもそうだけれど、3人とも海外映画祭に出品するような作品にも関わってきた人たちなんだから、外人とか間男なんていう差別的な言葉や前近代的な表現を使うのはどうなんだろうかと思ったりもした。

 

それにしても、南沙良の出番は予想通り少なかったな…。そして、また、南沙良は制服姿を披露していた。まぁ、いつもはブレザー系制服が多いから、セーラー服姿が見られたのは嬉しかったが。

それから、「太陽は動かない」に続いて、着替えシーンがあった…。こういうシーンがあっても、セクシーにもロリにも見えないってポジションのおかげなのかな?

これまで、主演映画はミニシアター系作品ばかりだったし、全国公開作品はチョイ役ばかりだった。テレビドラマはNHK作品ばかりだったし、民放作品「ココア」は単発のオムニバス作品だった。

 

これまで、ミニシアター系邦画やNHKドラマを見る層にしか知られていなかったが、今期放送のTBS系ドラマ「ドラゴン桜」で初めて、民放連ドラ出演となるから、一気に若者を中心に知名度が上がりそうだよね。せいぜい、ポッキーのCMで宮沢りえの娘役と説明してなんとか理解してもらえるレベルだったからね。

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