自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

ジーザス・イズ・キング

蟹江西のIMAX短編音楽ドキュメンタリー映画ジーザス・イズ・キング」を見た。
米国で酷評されたというのも納得の出来だった。
ドキュメンタリーでも音楽映画でもない。あえて言えば、信仰宗教のプロモーション・ビデオでしかない。見たことないが、幸福の科学の映画をイメージ・ビデオ風にすると、こんな感じなのかな?

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勿論、流れているゴスペル音楽は素晴らしいし、それをIMAXスクリーンの大音響で聞けることも素晴らしい体験だと思う。でも、カニエのパフォーマンスを期待している観客や、映画と同名の最新アルバムからの曲を聞きたい観客にとっては、「は?」って感じの内容でしかない。

映像自体もほとんど定点カメラみたいな感じでカットもあまり変わらないし、丸ワイプで切られたような映像だらけでIMAXで流す意味合いも感じられない。さらには、真っ暗な画面のためパフォーマンスしている人物の顔が認識できないシーンもある。音楽映画としてもダメダメでしよ。

上映時間30分台の作品なのに、途中でトイレで席を立つ人間がいるのも仕方ないって感じだな。
こんな映画をマンセーできるのは、それこそ、宗教かぶれで教祖みたいになってしまった蟹江のやることを何でも支持する正に信者だけだな。最新アルバムの出来自体は良いのだが、さすがに、この映画までは評価できないね。

‪なので、いくら日本での公開が緊急で決まったとはいえ、公開初日のトークショーの出演者がジェーン・スーという申し訳ないが微妙な人選になったのも納得。タナソーだろうが宇野だろうが九兵衛だろうがクリペプだろうがロッキング・オン系の連中だろうが、この内容だったらネガティブなコメントしかできないよな…。‬

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