自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

「進撃の巨人」~クロニクル~

進撃の巨人」4本目の総集編映画となる「クロニクル」を鑑賞。

 

1本目と2本目は、2クール放送の1期を前後編に分けて公開。

3本目は、1クール放送の2期を1本の映画にまとめて公開。

 

そういう流れでいけば、今回は分割2クールで放送された3期を前後編にまとめた作品の前編になって然るべきなのに、何故か、完成した作品は1期から3期まで全てを総括したものになっていた。

 

1期、2期は民放での放送なのに、3期からはNHKでの放送になったという大人の事情を考えれば、尚更、1期から3期まで総括という構成は不思議で仕方ない。

3期のエピソード数が同じ2クールの1期よりわずかに少ないという理由で前後編ではなく1本の映画になるというのであれば、まだ分かるのだが…。

 

こういう作りになったのは、やはり、3期が面白味に欠けるからなのだろうか?自分も3期前半の途中で離脱してしまったからな…。ぶっちゃけ、話がなかなか進まず、見るのが億劫になってしまい、気付いたら3期の後半も最終回になってしまったから見るのを諦めたって感じだったからな…。

 

でも、この「クロニクル」で、自分が見なくなってからのエピソードに相当する部分を見ると結構面白いし、感動もする。ガマンして見とけば良かったなとちょっと思った。

 

それにしても、1期の頃はネトウヨ思想に近いものを感じたが、「クロニクル」の終盤にあたる3期の終わりの方って、結構、左寄りなメッセージも感じたな…。

 

ところで、都内の映画館の営業が再開しても、なかなか、アニメ映画の上映は始まらなかったが(ジブリなどの再上映はあったが…)、そんな中、本作が他作品より早めに公開されたのは、あまり、興行的に期待されていないってことなのかな?密になる心配もないしってこと?

実写版の酷い出来で「進撃」ブランドのイメージが低下しても、2期は持ちこたえたのに、3期では自分のように離脱した人が多かったのかな?やっぱり、NHKのテイストには合わないのかな?

果たして、4期のあとに公開される総集編映画はきちんと4期のみでまとめられるのだろうか?それとも、本作は4期のプロモーションとして作った作品扱いだから、4期ではもう映画は作らないのだろうか?あるいは、4期のその後を描く純粋な新作映画になるのだろうか?ちょっと気になるかな…。

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