自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

アナと雪の女王2

字幕版で鑑賞。かなり空席が目立っていた。

下町地域で見たから?

悪天候だから?

それとも、前作と異なり日米同時公開になったから、楽曲が浸透していないので、字幕版と吹替版で聞き比べるような人がいなくなった?

あるいは、もう、「アナ雪」は松たか子&神田沙也加のイメージで定着してしまったから字幕版の需要が減った?

仮に吹替版もこの程度の動員だとしたら、前作を大幅に下回る興行成績になりそうだな…。「天気の子」は「君の名は。」の3分の2くらいの興収をあげられたが、「アナ雪2」は前作の半分すら怪しいのかな…。まぁ、それでも100億は確実に超えるとは思うが…。

内容自体の感想としては、映画として、ミュージカルとしての出来は前作より良いが、支離滅裂ながらも前作にはあったパワーが失われてしまったってのが正直なところかな…。

ミュージカル的視点としては、前作は楽曲が前半に集中していたが、今回はその辺のバランスは良いと思う。そして、やっぱり、「イントゥ・ジ・アンノウン」が良い。最初に予告でチラッと聞いた時は印象薄いなと思ったし、これじゃ、全然、「レリゴー(ありまま)」みたいに話題にならないよと思ったが、気付いたら、ここ最近、頭の中でこの曲が駆け巡っている…。

それから、クリストフの80年代産業ロック・AORのパワー・バラッドみたいな曲が最高!画もそういうアーティストのMVのパロディみたいで笑える!そして、その曲のエンド・クレジットに流れるバージョンの担当がウィーザーというのもよく分かっている人選だと思う。ウィーザーといえば、80年代洋楽カバーが話題となり、新曲も80年代HR/HMのパロディみたいな曲だしね。

ストーリー展開についていえば、ネトウヨ思想の人が見たら怒りそうだなとは思った。米国でいえば、ネイティブ・アメリカンアフリカ系アメリカ人に謝罪しよう。ドイツでいえば、ユダヤ人に謝罪しよう。そして、日本でいえば、韓国人に謝罪しようって感じの内容だからね。

ところで、さらに続編があるとしたら、さすがにシリーズの邦題は変えた方がいいんじゃないのかなという気がする。「アナと雪の女王」じゃなくなっているからね…。「シュガー・ラッシュ」もそうだけれど、シリーズ化するとは思わなかったから、日本受けしやすい邦題にしたんだろうけれど、それが失敗してしまったねって感じかな。

ところで、このシリーズって、エルサが主役じゃないの?って思っていたが、今回、クレジットを見たら、トップはアナだったな…。

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