自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

絶望の怪物

 「絶望の怪物」をやっと見ることができた。夏の上映時はスケジュールが合わず見ることができなかったが、今回の再上映で念願の鑑賞が叶った。

「この作品の根底にあるのは、いじめや差別の問題だ」なんてのは誰でも指摘できる感想だが、それでも切ない…。

止め画も多いし、声優演技もほぼ素人だし、音質も良くないし、キャラデザも完全ではない。でも、これは、10年後、20年後にスクリーンで見たことを自慢できる作品だと思う。そして、超絶スローなエンド・クレジットもすごい…。まぁ、スタッフが4人しかいないからな…。ところで、主題歌のクレジットが作詞ではなく作詩となっていたのは誤字?それとも狙い?と思ったが、アニメに詳しい人から歌詞の前にもととなる詩があると教えていただいた。「なるほど」と思った。

f:id:takaoharada:20191229205038j:plain

この作品を見るために初めて、下北沢トリウッドに行ったのだが、不思議な映画館だと思った。座席数が少ないし、限られた上映回数なので、予約しなきゃいけないのかなと思って、2日前に予約したが、予約は電話のみの受け付けだった。その時はなかなか電話が繋がらないし、やっと繋がったと思ったら、何分も繋がった状態で待たされるし、しかも、やっと相手が応じてくれたと思ったら無愛想だし。さらに、予約料金なんてのも取られるし、文化の街ってことで、お高くとまってんのかな?なんて思ったりもした。でも、実際に当日、劇場に行ってみたら、スタッフから「すいているので予約をキャンセルして、予約料金なしで鑑賞することも、そのまま、予約した状態で見ることもできますが」と言われた。あれ、結構、親切じゃん!電話対応と違うなと思ってしまった。こういうシステムなら、誰でも、予約をキャンセルして、予約料金なしで見る方を選ぶよね…。そういえば、以前、米国の映画館で鑑賞した際にポップコーンを買ったら、スタッフに「同じ値段で倍サイズにできるけれど、どうする?」って聞かれたことあったが、それと同じかな。まぁ、この時はさすがに倍サイズを食い切る自信がなかったので、「そのままでいい」と言ったが。

それにしても、下北に来るとアウェーな気分になるのは何故?電話予約の際にお高くとまっているように感じたのも、そういうのがあるからなんだろうな…。

一応、2歳まで世田谷区民だったんだけれどな…。

f:id:takaoharada:20191229205238j:plain