自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

閉鎖病棟 ―それぞれの朝―

何気に邦画、しかも社会派の作品では滅多に使われないような視覚効果を使っているのがすごい…。さすが、「愛を乞うひと」を撮った監督の作品だなと思った。

鶴瓶の若い頃の描写なんてよく出来ていた。声は今のオールド・バージョンそのままだったが。多分、クレジットにVFXスタッフの名前があったから、あれはそっくりさんではなく、本人の演技を加工したものなんだろうな。「ジェミニマン」方式なのか?

とりあえず、世間や家族、役所などが持つ精神的なトラブルを持つ人への偏見もよく描かれていた。まぁ、綾野GOの妹が登場するたびに同じ服というのは気になったが。

ところで、小松菜奈だが、終盤の女性らしい服装をしている時は可愛いのだが、それまでの病んでいる状態で野暮ったい服装をしている時は、スペシャJ-WAVEあたりが好きそうな女性ミュージシャンっぽく見える。あいみょんについて、よく❝劣化した小松菜奈❞と揶揄する人がいるが、こういうのを見ると納得してしまう…。それにしても、乳房や尻を見せてはいないとはいえ、レイプされる役を人気女優が演るとは感心する。

ちなみに本作は新宿バルト9で鑑賞したのだが、ここの9階にあるトイレって狭いよなと改めて思った。基本的にこの階で上映する作品ってのは上の階で上映する作品よりヒットの見込みが薄い作品、もしくは動員が落ちている作品が多いし、この階は売店があるからトイレが狭くなるのは仕方ないのだろうが、おかげで、上映開始の25分くらい前には9階に到着していたのに、トイレ待ちで時間がかかり、場内に入れたのは、ノーモア泥棒のCMが始まった直後、席に着けたのは、本編上映開始の10秒前という、かつてないほどのギリギリだった。電車の遅延とか、ギリギリのスケジュールでのハシゴとかしたわけでもないのに、着席が10秒前というのはなんだかなって感じ…。

そもそも、バルト9って、動線悪いよな。エレベーターは混んでいて、なかなか乗れないし、チケット発券機も行列ができていること多いし。まぁ、新宿のシネコンはバルトだけでなく、ピカデリーもTOHOシネマズも動線悪いよな。つまり、映画の頭が見られなくても気にならないような映画ファンではない層がターゲットなんだろうな…。

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