自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

映画クレヨンしんちゃん激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者

コロナの影響で公開時期が変更され、通常のGW公開(1作目は夏休みだったが)ではなく秋公開となったクレしん映画を鑑賞。「何とか休みでもない時期に何故、ファミリー向け映画を公開すんだ?」と思ったりもしたが、よく考えたらシルバーウィークに合わせた公開だったのか…。

テレビシリーズの放送時間が土曜日の夕方になってから、チラ見程度でしか接しなくなってしまったので、きちんと、クレしんを見たのは久しぶりだな…。

 

最初の月曜日の夜時代は仕事の都合で見られず

→金曜日の夜になってからもしばらくは仕事の都合で見られなかったけれど、金曜日が時々、夜勤明けになるシフトに入るようになってからは、仮眠明け後に見るってパターンができるようになった

→土曜日の夜に移動してからは、外出していない時以外は見るようになった

→再び金曜日の夜になってからは、基本、金曜日は明けなので、寝過ごした時や外出した時以外は見るという感じになった。でも、2018年春あたりから金曜日の日勤シフトも増えたので、その時は見なかった

→土曜日の夕方になってからは、その時間帯に家にいても見ないことがデフォルトになってしまった。というか、夕方ではやることが多くて見られないんだよね。19時台なら、風呂上がりの休憩時間とか、食事しながらとかで見られるけれど、土曜日の夕方は家にいても忙しいから無理。その時間帯までに帰宅していないことも多いし。

 

って感じで、自分のクレしん視聴態度は変化していった。
そして、久しぶりにクレしんを見て思った。

 

クレしんって、こんな保守的だったっけ?”

 

テレビシリーズがスタートした28年前では、ひろしは冴えないサラリーマン扱いだったけれど、今では、30代半ばで役職に就いていて、持ち家があって、妻は専業主婦で、子どもが2人いるなんてありえないしね。つまり、派遣が増えた小泉政権以降の価値観でいえば、勝ち組なんだよな…。だから、みさえが1人で家事をしている様子とか見ると男尊女卑的・保守的に見えてしまうんだよな…。昔はアナーキーな存在だったはずなのに…。

それから、本作では、助けてもらったのに文句ばかり言っている大人たちってのが出てくるけれど、何かそれって、自民党批判している人たちを揶揄しているようにも見えるんだよな…。まぁ、庶民的立ち位置の人が成功した途端、権力側の思想になり保守化するのはよくあることだしね…。

 

それから、クレしん映画恒例の粘土アニメオープニングが、作品の内容に合わせてクレヨン画風になっていたのには驚いた。

 

それはさておき、きゃりーぱみゅぱみゅが、主題歌を担当しているわけではないのに、声優として参加しているのは何故?そして、これが意外とうまい。さすがは、歴代クレしんオープニング曲で最も長い期間使用された楽曲を歌っていたアーティストだけあって、クレしんの世界観にうまく溶け込んでいるって感じかな。
ところで、きゃりーといえば、安倍政権批判でネトウヨに攻撃されていたのに、政府が推奨するCOCOAのCMに出ているのは何故?(上映前にCMが流れたのは、きゃりー絡みのタイアップってこと?)批判が怖くて寝返った?それとも、ネトウヨに叩かれたように何も考えていないのかな?

 

あと、クレしん映画といえば、旬でなくなりつつある芸人のゲスト声優というのが定番だが(渡辺直美のような例外もあるが)、本作の公開が4月から9月になったおかげで、本作のゲスト声優・りんごちゃんはさらに、何故、今更?って感じが強まってしまったよな…。

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