自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

殺さない彼と死なない彼女

某ヒット中の映画に使われた「逆詐欺映画」というフレーズは限りなくステマに近いと思う。でも、この「殺さない彼と死なない彼女」はマジで何度も詐欺にあう映画だと思う。

最初はこんな内容なの?映画にする必要ある?「徒然チルドレン」みたいな青春群像ショートストーリーの寄せ集めみたいな話なら深夜の10分とか15分枠のアニメでよくない?本当に騙されたな…と思った。

それから、女性キャラクターのセリフの語尾が「わ」「よ」「ね」で終わるのが多いのが気になった。昭和の映画やドラマじゃないんだからさ!現実世界で、そんな人いないよ!少なくとも、俺が生まれてから干支が4周する間に現実世界で、そういう言葉遣いする女性なんて、ほとんどいなかったぞ!

なので、昔は良かった系の作品なのか?確かに昔の日本映画みたいに画面は暗いし…。と違和感も抱いた。

でも、そんな違和感も終盤には吹っ飛んでしまった。

よく考えたら、タイトルになっている2人のうちの女子の方は、そういう言葉遣いしていないんだよな。

こういう違和感も計算していたんだろうな…。

何しろ、終盤に衝撃的な展開が起こると、もう涙が止まらなくなる…。これはいい意味で騙された。さらに、こんなの映画でやる必要ある?と思った構成にもトリックが仕掛けられていたことが判明する。本当の「逆詐欺映画」とはこの作品だと思う。まぁ、あの映画の足元にも及ばない興行成績になりそうだが…。

そして、一番重要なことだが日奈子可愛い!

f:id:takaoharada:20191116195612j:plain