自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

バッドボーイズ フォー・ライフ

やけに90年代テイストの作品だよなと思った。

タイトルを見れば、少なくとも90年代~00年代前半の洋楽の知識がある人なら、パフ・ダディ(P.ディディか?)を思い浮かべるしね…。

(どうでもいいことだが、邦題表記で「バッドボーイズ」に中黒はつかないのに、「フォー・ライフ」にはつくのって統一性がないな…)

それから、サントラに収録されているブラック・アイド・ピーズの新曲は90年代にヒットしたコロナ「リズム・オブ・ザ・ナイト」をサンプリングした曲だし。

(これまた、どうでもいいことだが、コロナって言葉、新型肺炎のせいでイメージ悪くなったよね…)

サントラといえば、1作目からはダイアナ・キング「シャイ・ガイ」、ジョン.B featuring ベイビーフェイス「サムワン・トゥ・ラヴ」、2作目からはP.ディディ&ネリー&マーフィー・リー「シェイク・ヤ・テイルフェザー」といった大ヒット曲が出たが、今作は前述のブラック・アイド・ピーズの新曲ですらトップ40入りしていないな…。

 

90年代っぽいというのは、90年代に始まったシリーズだし、ウィル・スミスが映画俳優デビューしたのも90年代だし、タイトルのもとになっているインナー・サークルの楽曲「バッド・ボーイズ」も90年代にヒットした曲だから当然といえば当然なんだけれどね…。

ついでにいうと、過去2作でメガホンをとったものの、本作ではメガホンをとっていない。でも、カメオ出演しているマイケル・ベイ監督が映画監督としてデビューしたのも90年代だし。(ちょいと顔見せといえば、90年代は関係ないが、DJキャレドもいたな…)

 

とりあえず、監督の交代は成功と言えると思う。マイケル・ベイはだらだらと長い映画を作りがちだからね…。「トランスフォーマー」シリーズも2作目以降はダラダラと長いだけの映画になってしまったが、スピンオフ的作品「ハンブルビー」では監督を交代したことにより1作目の面白さを取り戻したしね。

90年代っぽいといっても、スマホやドローンは出てくるし、メインの2人は老害になりつつあるし、見た目も老けてきたし、マーティン・ローレンスなんかは中年太りになっている。デジタル技術を否定した映画作りでもない。でも、映画の雰囲気が90年代なんだよね。

ぶっちゃけ、アクション映画とかコメディ映画なんてこんな感じでいいんだよって思う。00年代以降のアクション映画やコメディ映画が失ってしまった、ちょっとした暇つぶしに見る映画の感覚ってのは、こういうものだよなという感じかな。そういえば、00年代以降でそういうテイストが残っている数少ない作品であるも「ワイスピ」シリーズにもテイストが近づいた気がする。

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ところで本作を西新井で見たのだが、年に数えるほどしか映画館に行かない人は、何故、そんな所で見るの?って思うみたいだな。23区民であれば、新宿・池袋・銀座・渋谷にプラス、職場に近い地域(自分だと六本木とか)や居住地周辺(自分だと錦糸町や上野)以外で見るのは理解されないのだろうが…。ハシゴをしたり、自分の空いている時間を有効に使って鑑賞したりってのを考えると、上記にあてはまらない、豊洲や亀有、西新井などで見た方が便利な時が多いんだよね…。

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