自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

スカーレット

スカーレット最終回を見た。今日よりも主要キャストが揃った昨日の方が最終回っぽかったな…。朝ドラ最終回はオープニングがなく、最後に主題歌が流れるというパターンが多いが、そうではなく普通に主題歌があったし…。終わり方も、打ち切られた少年漫画の最終回の「オレたちの戦いはまだまだ続く」的な感じだった…。

 

朝ドラはよく、主要キャラの死の場面を描かずナレーションで済ませてしまうことが多いことから、ネット上では「ナレ死」なんて言葉でネタにされたりするが、本作は死に限らず、キャラクターたちの重要な場面をナレーションや登場人物の台詞で済ませてしまうことが多かったと思う。

 働き方改革の影響なのかな?残業をしないで尺を埋めるには、それしか方法がなかったのかな?労働時間の配分が掴めていなかったと思われる前半なんて、アバン部分における前日までのシーンの繰り返しが多かったしね。中には「何分やってんだ?」ってほど長々と繰り返していた日もあったからな…。

 

終盤は実質武志メインになっていたのは、次の朝ドラが珍しく男が主役のものだから、自然にそれに入り込めるようにしたってことなのかな?まぁ、そのおかげで最終回が打ち切られた少年漫画みたいになったんだと思うが。

 

新型コロナウイルスの感染拡大により「自由は不自由である」ということを実感させられる、ここ2ヵ月間だが、本作でその名言を放った天才芸術家役の西川貴教が現実世界でも、自粛要請により、ライブをやっても中止しても叩かれる世の中になっていると嘆き、まさに「自由は不自由である」ことを痛感させられるという見事なリンクを果たしたことには驚いてしまった…。

 

本作での最大の収穫は百合子が可愛いということかな。都知事の百合子には怒りしか覚えないが、本作の百合子は本当可愛い。まぁ、最終回ではおばさん化してしまったが…。それはさておき、演じる福田麻由子の誕生日が自分と同じ8月4日ということを知り、一気にファンになってしまった…。

 

あと、大島優子の演技を評価したい。特に30代になってからの演技が良かった。昭和のおばちゃんって、あんな感じだよね。

 

それから、稲垣元メンバー(元SMAPになったのだから、呼称にも元を付けなくては…)はやっぱり、元SMAPの中で一番演技がうまいと改めて思った。

 

それにしても毎日聞く越智志帆の主題歌、何度聞いても♪日々〜が♪ヒッピー~にしか聞こえなかった…。Superflyの音楽性が60年代末から70年代初頭の洋楽ロックのパクリ的だったのって、初期の頃だけだったのに、その時のヒッピー的イメージが強いから、日々がヒッピーに聞こえるんだろうな…。

どうして、邦楽アーティストって売れると単なる汎用型になってしまうのだろうか。そして、そうなると、どれも同じ曲になってしまい、結局、人気が下降してしまう…。かつては、アルバムを出せば1位になって当たり前って感じだったのに、この朝ドラ主題歌収録アルバムは3位で終わってしまったからな…。

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