自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

LISTENERS リスナーズ

LISTENERSのヒロインが歌う週替わりエンディング曲を集めたCDが出たので、ここまでのLISTENERSを振り返ってみたいと思う。

それにしても、このLISTENERS、イマイチ洋楽好きの間で盛り上がっているような感じがしないのはもったいないな…。

アニメ好きには洋楽好きが少なく、洋楽好きにはアニメ好きが少ないのかな?

自分のような両方好きってのは少数派なのか?洋楽好きだと笑ってしまうようなネタ満載なんだけれどな、このアニメ…。

まぁ、「キャロチュー」もスタート当初は覇権アニメなんて言われていたのに結局、大きな話題にならなかったから、洋楽を題材にしたアニメというのはアニオタには受けないんだろうな…。

 

ということで、まずは第1話の感想

サブタイトルが「リヴ・フォーエヴァー」で酒場がオアシスって完全にアレだな。

洋楽名曲のタイトルをサブタイにしたSF的音楽モノということで、いやでも「キャロチュー」を思い浮かべるな。

 

第2話までの印象

全体的には「キャロチュー」と「トランスフォーマー」が合体したような感じなのかな?毎期、10本以上もアニメを見ているような人の中にはさらにいろんな作品との近似性を挙げている人もいるみたいだし、完全なオリジナルのアイデアって感じではないかも。でも、世界観は好きだな。

 

第3話

ジミ・ストーン・フリーって、マンマなネーミングだな…。

あと、次回予告だが、黒板にモスキートと書かれ、ナレで「ハロー〜と」言っているし、サブタイトルが「TEEN SPIRIT」だし、あのMVと同じ色味のシーンもあるし、元ネタは完全にアレだよね。

 

第4話

ティーン・スピリットというスプレーのにおいを嗅いで精神向上させる

 ・ホールというキャラが出てくる

 ・ダボダボのカーディガンを着た、その名もニルという人物のキャラが出てくる

・タイトルベースの色使いや、プールが重要な要素になっているのは、赤ちゃんチ○チ○ジャケ写そのもの

 ・黒板に書かれている文字

 ・EDがもろ、アノ曲のMVを意識した作り

 ・そして、リチウムみたいな劇伴

 

等々。もう、これまでかというくらいにベタなネタをぶち込んできて爽快だ!

しかも、次回のサブタイトルは「ビートに抱かれて」で紫の王国の殿下が登場。ナレでは紫の雨とか言っているし…。もう、ここまで、ベタベタにやられるとたまらないな…。

 

第5話

今回は「ビートに抱かれて」ってサブタイトルで、殿下というキャラクターや、そのものずばりの名前のウェンディ&リサという2人組も出てくる。

さらに、「ビートに抱かれて」のMVでおなじみのバスタブも出てくるし、この曲の原題「WHEN DOVES CRY」にちなんで鳩も出てくる。

このほか、ペイズリー・パーク、レヴォリューション、ニュー・パワー・ジェネレーション、戦慄の貴公子、サイン・オブ・ザ・タイムズ、レッツ・ゴー・クレイジー、ガール6、15日と7時間などといったキーワードも次々と出てくる。思わず笑ってしまう!

これだけやりたい放題なんだから、もっと注目されてもいいのに、このアニメって思うな。

ところで、ジミというキャラと殿下というキャラの関係性を描いているのって、プリンスがジミヘンのようにギタリストとして評価されておらず、よく過小評価されているギタリストのリストに出てくることを意識しているのだろうか?

 

第6話

今回のLISTENERS、壁に囲まれた世界とか出てきて、「進撃の巨人」かと思ったりもしたが、この壁って、フロイドの「ザ・ウォール」なのか…。‪宙を舞う巨大風船や、並べられたベッドもフロイドだしな…

 

第7話

すごい衝撃的だな…。メインの2人が出てこない…。

正確に言うと、メインの2人の台詞がない…。

主人公は回想シーンに出てくるだけ…。

ヒロインは終盤に衝撃の展開で顔見せするだけ…。

うーん、もっと話題になってもおかしくないアニメなのに騒がれていないのって、洋楽不振、特に今のアニメオタクに洋楽好きが少ないからなのかな…。

 そして、今回はピストルズ回。決め技?の名前がGOD SAVE THE QUEENで笑ってしまった。そして、ピストルズをイメージしたキャラの兄貴分がニルヴァーナをイメージしたキャラってのも深読みしたくなる。

パンクはアティチュードやファッションの面では大きな影響を与えたが、ミュージック・シーン、ロック・シーンをガラリと変えるようなことはなかった。

 でも、そのパンクと(パンクのムーブメントが落ち着いた後に席巻した)HR/HMのハイブリッドといえなくもないグランジ/オルタナはミュージック・シーン、ロック・シーンを変えてしまったから、影響力といえば、パンクよりもグランジの方が上だもんな…。

 それにしても、ニルヴァーナをイメージしたキャラであるニルが出てくると、リチウム風の劇伴が流れるというのはお約束になったんだな…。

 

第8話

今回出てきた塔はやはり、「見張塔からずっと」から来ていたのか…。

 

洋楽好きならたまらないよね…。話自体は平凡なんだけれど、仕込まれたネタが楽しいんだよね…。とりあえず、残りも楽しみにしておくか…。

f:id:takaoharada:20200529173345j:plain