自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

青くて痛くて脆い

「青くて痛くて脆い」を鑑賞。
見る前は原作者が「君の膵臓をたべたい」と同じだから、衝撃的な展開の話か?それとも、予告を見た印象からすると、サスペンス系なのか?と思ったりもしたが、実際に見てみたら、就活生版「ラ・ラ・ランド」だった。

 

結局、男はいつまで経っても変わらないけれど、女性は交友関係が広がると、それに合わせて雰囲気も性格も変わるし、それどころか、それまで頼っていた男もあっさり捨ててしまうよねって話だった。まぁ、男としては惨めな主人公に共感できるけれど、女性からはどう見えているか、ちょっと気になったな。

 

それにしても、この作品を見ると色々なことを思い出す。仕事関係で知り合った某女性なんだけれど、最初は賑やかな場所が苦手そうなことを言っていて、ぶっちゃけ、オタク心をくすぐられる部分もあった。そして、セクハラの相談とかにも乗っていたりもした。でも、仕事が軌道に乗ってきて周りからチヤホヤされるようになると、イケてる系ではない自分に対して邪魔者扱いするようになったし、しかも、そのセクハラをしていた相手と結婚したんだよな…。結局、金とか権力とかルックスとかが優先されるんだよね。最初は癒し系とか優しいとか何とか言って近寄ってくるけれど、自らの地位が上がると、そんなことはどうでもよくなってくる。まさに、本作の主人公から見たヒロインと自分にはかぶったな…。

 

松本穂香演じる後輩が、別の後輩に“いつも笑っていておかしい”みたいなことを言われて、“他の面子の時は違う顔をしている”みたいなことを言う台詞があったが、まさに、女性というのは、そういうしたたかさでのし上がっていく生き物なんだろうなというのを実感した。というか、彼女、この前見た「君が世界のはじまり」とは雰囲気が全然違った。まさに、作中の台詞を地で行っているという感じだった。

 

それから、森七菜が出ていたが、変な歌を微妙な歌唱力で歌っていたのが気になった。そういえば、「ラストレター」では主題歌も歌っていたし、歌うアイドル女優ポジションなのかな?

 

ところで、あのパラパラ漫画、あのメモ帳であれだけの量の動きをつけるのは無理だと思うぞ。

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