自腹批評

テレビ番組制作者が自腹で鑑賞したエンタメ作品を批評

まともじゃないのは君も一緒

清原果耶といえば、幸薄いキャラクターを演じることが多いというイメージが強い。ここ最近の出演映画を振り返ってみれば、それは一目瞭然だ。

 

「愛唄-約束のナクヒト-」不治の病と闘う少女

デイアンドナイト児童養護施設で暮らす闇を抱えた少女

「宇宙でいちばんあかるい屋根」血のちながらない母親との関係に悩む少女

「望み」殺害事件に関わったとされる高校生の妹

 

そして、世間的には現時点で最も知られている仕事である朝ドラ「なつぞら」では、戦災孤児となり兄や姉と生き別れになった末っ子を演じている。さらに声のみの出演であるアニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」でも足の不自由な少女を演じている。

 

本当、薄幸キャラを演じさせたら天下一品といった感じだ。

 

そんな清原ちゃんが、はっちゃけたキャラを演じているのだから、これまでの彼女の出演映画全てを劇場で見ているくらい彼女に注目している清原ちゃん好きの自分しては、それだけで大満足だ。

 

冒頭の方では、同級生の悪口を言っている仲間の話を嫌々聞いているって感じで、いつものクールな清原ちゃんなのかなと思ったりもしたが、その後、予備校講師との2Sの絡みのシーンあたりからは全開しまくりで、暴言を吐いたり、恋する乙女モードになったり、酒も飲んでいないのに酔っ払ったりと、色々と明るい清原ちゃんを見られたのでたまらなかった。

というか、こういうベタなラブコメって大好き!

 

憧れの青年実業家にラブホに連れ込まれ襲われそうになった際に、この実業家が清原ちゃん演じる主人公が高校生と知り、性的関係を持つのをやめるというくだりで、「大学生だと思った。高校生では関係を持てない」みたいなことを言っていたのは、大人っぽく見える清原ちゃんをネタにしたギャグってことなのかな?

本作ではまだ、可愛いらしい面も残っているけれど(撮影時期がだいぶ前だったのかな?)、最近の清原ちゃんを見ると完全に大人の女性だからね。

 

そして、この実業家のキャラも笑ってしまう。何か名言っぽいことを言っているけれど実際は何の中身もないような言葉を連発し、婚約者がいるのに別の女子に手を出そうとする胡散臭い男って設定だが、それって、この実業家を演じている小泉孝太郎の弟で環境大臣をやっている進次郎とどうしてもダブって見えてしまう…。

 

本当、レジ袋有料化といい、今度やろうとしているスプーン有料化といい、意味がないことばかりしているしね。何も苦労せずに育ってきたボンボンだから、コンビニやスーパーで買い物したこともないし、コンビニ弁当を食べたこともないし、ゴミ捨てもしたことないんだろうね。だから、いかに、レジ袋やスプーンの有料化で店員や客の負担が増えたかが分からないんだろうね。

 

レジ袋の有料化だけでもコンビニの売り上げは落ちたのに(スーパーは元々、客が自分で袋詰めするシステムだから影響は少ないが)、スプーンまで有料化したらさらに客足は遠のくよね。全然、コンビニエンスじゃないしね。

 

こういうボンボン・嬢ちゃん連中は、政治家に限らず、環境保護を訴えているリベラル系の連中もそうだけれど、本当、世間を知らないんだよね。

 

別にコンビニ弁当は家で食べるだけのものじゃないんだよ。職場や学校で食べる人だって多い。働き方改革・残業禁止という名のもと、実際はまともに休憩時間を取れない職場が増えていて、多くの人が食事をしながら仕事しているんだよ!

それから、社食にしろ学食にしろ縄張りみたいのがあるから派閥からもれた人には居場所はないし、企業によっては、非正規は社員食堂を利用できないところもある。そういうことを分かっていない。

 

それにコロナ禍なんだから、職場や学校で食べるために家から箸やスプーンを持ってきて、使用済みのものを持ち帰るってのは不衛生だし、そもそも、休憩時間もロクにないからコンビニ弁当で済ましているのに、食べた後に家から持ってきた箸やスプーンを洗う時間なんてないでしょ。ましてや、非正規なんて自由に水道を使えなかったりする。そういう配慮が全くないんだよね。

 

別にコンビニ弁当を食べる=手抜き家事ではないんだよ。家から弁当を持っていけって気軽に言うけれど、今は自炊するよりも、出来上がっているものを買った方が安いんだよ。野菜にしろ何にしろ高いしね。

こういう連中は、専業主婦の妻とか、家政婦が何でもやってくれるから、物価も分かっていないんだろうね。バカの一つ覚えみたいに日本はデフレマインドが根強いから物価が上昇しない。だから、給料も上げられないというが、ウソもいい加減にしろって言いたい。

 

価格はそのままでも数量の減った商品だらけだし、消費税率が変わるたびに前の税込み価格が新しい税抜き価格になったりというインチキをしているし、ステレス値上げだらけじゃないか!

 

ところで、本作をTOHOシネマズ西新井で鑑賞したが、このシネコンってアリオ内にあるんだけれど、すぐ横が駐車場なんだよね。だから、駐車場に近い方のスクリーンで鑑賞すると、車が移動するたびに揺れるんだよね。最初、ここでそれを経験した時は地震かと思ったくらい。東日本大震災発生からしばらくは余震が続き、船酔い状態になったけれど、本当、そんな感じになるんだよね…。一般料金でMX4Dとか4DX体験できるんだよ…。もっとも、ラブストーリーとかシリアスドラマでも不必要に揺れるから迷惑なんだけれどね。

 

そして、スタッフの態度もイマイチ。今回は知り合いだか業界関係者だか知らないが、その人にはペコペコ挨拶していて、一般客にはまともに“ありがとうございました”を言わないってのに遭遇したが、感じ悪かったな…。

それから、退場時に男のバイトが女性バイトに「体調悪いんだよね」とか言っていたのが聞こえたがいい加減にしろ!観客の体温チェックする前に、あんたらの勤務体制を見直せ!体調悪い人間は来させるなよ!

しかも、話を聞いていた方も「二日酔いかと思った」とか言ってんじゃねぇよ!とっとと帰らせろよ!観客にウイルスばら撒く気か?

 

TOHOシネマズって、西新井に限らずブラックな職場なんだろうね。よく、自分が深夜というか早朝というかのシフトに入る時に迎えのタクシーに乗っていると、TOHOシネマズへの配車の無線連絡がよく聞こえてくるしね。

緊急事態宣言でない時だって、平日なら日付けが変わる前に営業が終わるのに、平気で午前3時とか4時にタク送されているんだからね…。

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